[続き] ページ30
『あれ、後輩ちゃんだ。』
アラームで目を覚ますと、そこには後輩ちゃんが居た。
後輩ちゃんも休んでいたらしい。
リーダー組のシフトが終わる5分前だったから、その5分はお話して潰す事にした。
「あの、A先輩と仲のいいあの人達なんですけど…なんか、怖くないですか?」
『え、怖い…?』
ちょっと話してると、突然後輩ちゃんがこんな事を言った。
私は驚いた。だって、夢の中で出した結論で充分だと思っていたのに、思わぬ所でまた話題が出たから。
『そう、かな…?』
声が震えてしまっていたのか、後輩ちゃんは私の手を握ってくれた。
「A先輩も、怖いんですか?」
『…ちょっと、ね。でも、やっぱり皆の事大好きだし。心配してくれてありがとね!』
後輩ちゃんの手を離して別れを告げ、シルク達のクラスに向かった。
初めて皆に感じた恐怖から逃げるように走って。
皆が怖い、なんて。そんな訳ないのに、否定したいのに、今までの違和感の全てが引っかかって仕方がない。
─ザカオの言動
─少しずつ減る友達
─異常に当たるぺけの予言
─最近近場で起こる惨殺事件
─突如甘えるようになったマサイ
─暗闇と異臭
─[やっぱりAは愛おしい]
─多過ぎる通知
─[早く行かねーと]
─教えていない練習場所
─「部屋に行ったのに居ない」
今まで感じた違和感を全て洗い出すとこんな感じ。
多くない?そんなに危険に晒されてたの?
今まで能天気に暮らしてきたけど、流石にこれはヤバい。
でも、どうする?
これ以上気付いて関係を壊してしまうのは嫌だ。
じゃあ、私がするべきは見て見ぬふり。気づかぬふり。
『よっすシルクー!マサイー!お疲れー!』
ああ、私はいつも通り振る舞えているだろうか。
大丈夫、いつもの私だ。
今は何も考えずに皆と文化祭を楽しもう。
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レイ(プロフ) - こーゆーのまじで好きです…。やばい。みんなのヤンデレほんとに好き…最高でした…!!!もしも続きがあれば楽しみにしてます!別作も頑張ってください!応援してます! (2020年4月11日 18時) (レス) id: 9045735352 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - どんどん怖くなってゆく、、、、、まぁ好きな人に殺されるなら本望かな? (2018年10月27日 17時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
Kako(プロフ) - 狂気の歯車は止まらないってわけですね…。 (2018年10月25日 18時) (レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
伊達。(プロフ) - りょうさん» 最後までご閲覧頂きありがとうございました!ラストとの落差すごいなって自分でも思ってたんですけど、楽しんで頂き何よりです! (2018年10月13日 17時) (レス) id: fe0d9e5760 (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 完結おめでとうございますー!もう、ヤンデレ具合が最高でした!ラストはちょっとドキドキして...とにかく面白かったです!これからも頑張ってください! (2018年10月13日 11時) (レス) id: 60a3c2e8e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊達。 | 作成日時:2018年9月16日 14時