逃亡劇 ページ33
覚束無い足取りと割れそうに痛む頭。
満身創痍のこの状態で私が彼等から堂々と逃げ出したのにはきちんとした理由がある。
これから向かう場所にも意味がある。
後ろにはやっぱりシルクさんが居て、追いつけそうで追いつかない距離を追いかけてきている。
目的地まで、後少し。
─私ったら何してんの！？なんで逃げたの！？
煩いな。貴方が愛を望むのならあの人達の最大の重い愛情を受け入れてみればいい。
あんな風にしか愛情表現ができなかった母を拒んだ貴方にはきっと出来ないでしょうけどね。
『此処だ…あは、やっぱり居た。』
私の目的地には、こちらに手を振りながら佇むぺけさんの姿が。
私の目的地。
其処は……
公園。
なんの変哲もないただの児童公園だけど、マサイ兄さんと初めて出かけた場所。
私はぺけさんの横をすり抜けるように公園に入る。
そしてブランコの前に行って…立ち止まった。
シルク「もう終いか？」
『ええ。お終いです。……私の時間はね。』
そこまで言って、私はこれまた無理矢理自分を表に出した。
ふらふらする足で何とかバランスを整えて、目の前の鬼を睨み付ける。
ただでさえ母さんの事を聞いて動揺してるのにそういう時に限って交代を強要するなんて…
いや、そんな事はどうでも良い。
今はこの鬼から逃げなくては。
くるりと背を向けて逃げようとして、絶望的な事に気が付いた。
─逃げ道が、無い。
鬼はすぐそこまで来ている。足が動かない。声すら出ない。
シルク「A、捕まえた。」
『や…い、や。嫌…こないで……やめて…！』
私の必死の拒絶も虚しく、シルクさんの口から聞けた言葉は…
シルク「や・だ♡」
無邪気で残酷な拒否。
恐怖で薄れる意識に身を任せて、私は海の底へ沈むような感覚に陥った。
これが私のハッピーエンド。─1→←感謝の代わりにFischer'sの方々が皆様にヤンデレ告白して貰っただけです。
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Kako(プロフ) - 普通に分析してないで、警察に行きましょう(笑) (2018年11月21日 8時) (
レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
たまご - ほんともう…大好きです！！ヤンデレ好きなのにプラスでフィッシャーズとか…！！これからも応援します！！ (2018年10月29日 18時) (レス) id: d1bd9df2a1 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - やべぇ、、、、、、、、 (2018年10月27日 19時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
もっきゅー - すいません、名前もきゅーじゃなくてもっきゅーです (2018年8月31日 21時) (レス) id: 02c268e020 (このIDを非表示/違反報告)
もきゅー - 面白かったです！最後の場面では鳥肌が凄かったです（笑）私もヤンデレ系統の作品を書いているところなので良かったら見てみてください！続編が出たら見ます！ (2018年8月31日 21時) (レス) id: 02c268e020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊達。 | 作成日時：2018年8月9日 21時
