紫の狂気─dm side─ ページ24
side．dm
Aに初めて会った時、確かに綺麗な女だと思った。それだけ。あまり興味は無かった。
ある事実を知るまでは。
何時だったか、マサイが手を離せないからって俺がAを呼びに行く事になった。
女の部屋だし、入るのは憚られるが仕方ない。
一応ノックを3回。返事は無い。よっしゃ遠慮なく入ろ。
『おい、マサイが呼んで…』
部屋に入ってみると、そこには普段着でヘッドホンをつけて寝転がっているA。ヘッドホンと繋がっているのは、スマホ。
何気なくスマホの画面を覗き見る。そこには、ちょっと前に流行った音ゲー。このゲームは難しいと評判だった筈だが、Aはいとも簡単にハイスコアを取っていた。
その表情には余裕すら浮かんでいるが、それでいて真剣さが伝わる。
それを邪魔するのは同じゲーマーとして許されない行為だから、俺はずっとAのプレイを見ていた。
曲が終わり、最終スコアが出た。見た事もない桁のスコアが叩き出され、全国5本の指に入っていた。
終わったし、そろそろ良いだろうか。
控えめに肩を叩くと、かなり驚いたようだった。
A「すっ…すみません！いつから居ましたか…？」
『曲の中盤。っていうか…ゲーオタ？』
A「まあ…世間一般的にはそういう分類になりますね…」
その時だったかな。Aに興味持ったのは。
俺はAのオススメのゲームをやって、Aは俺のオススメのゲームをやって。
ゲームの感想を伝え合う時も、Aは話上手だし聞き上手だから話してて面白かった。
一緒に対戦をするときは音ゲーでは結構な確率で俺が負けるけど、格ゲーなら俺の方が勝率高い。
そうやってゲームをしていく内に、「Aが彼女だったら」なんて考えるようになった。
デートするってなったらゲーセンだろうな、とか。Aはお洒落な店とか行きたがるのかな、とか。
自分がAに惚れ込んでいると知るのにそう時間は掛からなかった。
Aが俺達Fischer'sの女だってシルクが宣言した時、俺のAになったけど、俺だけのAではない事に複雑な気持ちになった。
Aが逃げ出す度に、元の関係に戻りたいと切に願った。けれど。
俺の妄想の中のAは俺に都合の良いAで、本来のAじゃない。
俺が求めているのは、妄想なんかじゃない、本来のA。
逃げ出していた時は本来の姿を見失っていただけ。
これからはまたあの時みたいに──。
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Kako(プロフ) - 普通に分析してないで、警察に行きましょう(笑) (2018年11月21日 8時) (
レス) id: d79f67c83a (このIDを非表示/違反報告)
たまご - ほんともう…大好きです！！ヤンデレ好きなのにプラスでフィッシャーズとか…！！これからも応援します！！ (2018年10月29日 18時) (レス) id: d1bd9df2a1 (このIDを非表示/違反報告)
かれん - やべぇ、、、、、、、、 (2018年10月27日 19時) (レス) id: 9f2d1964ce (このIDを非表示/違反報告)
もっきゅー - すいません、名前もきゅーじゃなくてもっきゅーです (2018年8月31日 21時) (レス) id: 02c268e020 (このIDを非表示/違反報告)
もきゅー - 面白かったです！最後の場面では鳥肌が凄かったです（笑）私もヤンデレ系統の作品を書いているところなので良かったら見てみてください！続編が出たら見ます！ (2018年8月31日 21時) (レス) id: 02c268e020 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊達。 | 作成日時：2018年8月9日 21時
