第18話 ページ20
「……言っておくが、俺は許してないからな。」
「ゔっ……ごめん…」
「さすがにあの本を隠すのはよくなかっ…」
「えっ。」
「「「あっ。」」」
微妙な空気が流れる。
あの本の持ち主は鬱さんだったのね。
まぁ、誠実な人ではなさそうだけど……。
でもこの気まずそうな空気は何かしら。
「あっ、ごめんなさい。私、その、そのようなものを見たことがなくて、」
私の言葉を遮るようにインターホンが鳴った。
「お邪魔してしまってごめんなさい。私、出てきますね。」
早口で捲し立ててその場を離れる。
空気を読んで席を外すのも良妻への1歩よね。
モニターには知らない少年。
引越し業者ではなさそうだけど……。
「はい？」
『あ、その声はA先輩ですよね。ども、椿でっす。』
「え、でも、えっ？」
椿って女の子よね…？
私の記憶している限りでは女の子だったけど……。
「ちょっと視線が痛いんで入れてもらってもいいですか？」
「でも……。」
本人かわからないのにあげることはできないわ…。
それになんで椿(仮)がここを知っているのかもわからないし。
とりあえずLINEしましょう。
A私の家どこか知ってる?
椿知ってるもなにも今いるじゃないですか
モニターに目を向けると、少年はトーク画面をカメラに向けている。
そこには、今送った内容が。
「あっ…。」
「もー！！早くしてくださいよ、…………ほら…！」
髪の毛を掴み引っ張るとズルっと取れ、見慣れた茶髪が出てきた。
「あら、椿。」
「最初からそうだって言ってんでしょう？」
「先輩ってばちょっと疑いすぎじゃありません？」
「貴女が変な格好をしてくるのが悪いのよ。」
「……で？例の旦那さんは？」
「だっ、だだだ旦那様だなんてそんな、何を言って……！？」
「っくく、可愛らしいですね。先輩。」
両手を振って暴れていると頭にポンと手を置かれる。
「可愛らしくなんてないわ！！椿がからかうのがいけないのよ！！」
「そっすか。ってか、今日の服装かわいいですね。」
「そ、そう？どうぞ、上がって。」
誰にもなにも言われないから不安だったが、椿がいうなら確かだろう。
よかった…。
「……誰だ。」
後ろを振り返ると真顔のグルッペン様がいた。
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ルリ(プロフ) - すっっごく面白いです！！！応援してます！！更新頑張ってください！！ (2019年12月1日 0時) (
レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - うへぇ…お帰りです〜、椿ちゃんのほうも復活ですか? (2019年9月23日 18時) (レス) id: 98934c9ea5 (このIDを非表示/違反報告)
はったり - 推しが毒素だからいいのだけれどトントンとくっつくと思うとチクチク来るなぁ (2019年9月23日 16時) (レス) id: 41ac5a4538 (このIDを非表示/違反報告)
雨ヶ谷 Q(プロフ) - まむしさん» あ、良かったです、心置き無く読者に戻ります〜大好きです！ (2019年9月9日 1時) (レス) id: 979aff1ee1 (このIDを非表示/違反報告)
まむし - わかりました！！あ、ご迷惑をおかけしました…！ (2019年9月9日 1時) (レス) id: a1ee0471bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まむし x他1人 | 作成日時：2019年8月12日 21時
