第16話 ページ18
若干痛む手首をさする。
壁に背をつけながらズルズルと座った。
触れられた。
ふるふると震える。
「……………すき。」
カッコよかった。
優しかった。
たぶん世界一カッコイイ。私の中では。
その時、上からバァンッと大きな音がした。
壁を思いっきり殴りつけたような音。
しばらく固まるが、慌てて立ち上がる。
どうしたのかしら。
もしかして自分を責めていらっしゃるのかも。
心配になり、階段をそろそろと上がる。
「グルッペン様？」
返事はない。
3階に居るのかもしれない。
そうして階段を上がろうとすると、2階にあるドアが激しく揺れた。
あそこにいらっしゃるのね。
「…グルッペン様？大きな音がしておりますが大丈夫ですか？」
反応がない。
何か機嫌を損ねるようなことをしてしまったかしら。
過剰な反応だったのかしら。
やっぱり男性ですし、あのようなものを見られるのは不快だったのでしょうか。
……まさか、先程の呟きが聞こえていた…？
…………ま、まさか！ありえないわ、聞かれるような音量で言っていないもの。
「…から、……っとだけ、……やろ？」
「……だ。」
なにか、声が…。
女性…ではなさそうですけど…。
……ちょっとだけ…。
ドアに耳を当てて耳をすませる。
「だからぁ、１回くらいええやん。」
「ダメだ。お前らのせいで彼女が不快な思いをしたらどうするんだ。」
「大丈夫やって！！なんもせぇへん、…………俺は。」
「ちょっ、俺もなんもせんから、な？」
あっ、お優しい…。
…っじゃない！！誰です、その男性は！！
ドアをダンっと叩く。
中から「うおっ。」という2つの声がする。
「……そこにいらっしゃるのはどなたですか、グルッペン様。」
「…………。」
……無視をするつもりですか…。
そっちがその気なら私だって！！
ドアノブを捻って引く。
「くっ…！！」
押しても引いてもびくともしない。
ドアの周りをじっくりと見る。
枠のつき方からして押したら開きますね。
「んぬっ………んー！！！！」
動かないです…！！
でも、ちょっとだけ、浮いて、いる気が…！
「おお、頑張れ！！」
「頑張れ！嫁ちゃん！！」
パッと手を離すと勢いよくドアが閉まる。
……今、中の方、なんと言いました？
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ルリ(プロフ) - すっっごく面白いです！！！応援してます！！更新頑張ってください！！ (2019年12月1日 0時) (
レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - うへぇ…お帰りです〜、椿ちゃんのほうも復活ですか? (2019年9月23日 18時) (レス) id: 98934c9ea5 (このIDを非表示/違反報告)
はったり - 推しが毒素だからいいのだけれどトントンとくっつくと思うとチクチク来るなぁ (2019年9月23日 16時) (レス) id: 41ac5a4538 (このIDを非表示/違反報告)
雨ヶ谷 Q(プロフ) - まむしさん» あ、良かったです、心置き無く読者に戻ります〜大好きです！ (2019年9月9日 1時) (レス) id: 979aff1ee1 (このIDを非表示/違反報告)
まむし - わかりました！！あ、ご迷惑をおかけしました…！ (2019年9月9日 1時) (レス) id: a1ee0471bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まむし x他1人 | 作成日時：2019年8月12日 21時
