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第14話 ページ16

「……本当に社長の家に住むのか。」



「はい。もう決めたことですので。」



「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜……そうだよなぁ…母さんもお前もそういうやつだよなぁ…。」




引越し当日。


お父様の車で必要最低限の荷物を持って、グルッペン様の家に向かっている。





「父さんの疲労も考えてくれよ〜…。」



「泣かないでください、みっともないです。それに運転中に危険です。」




そうだね…。と涙を浮かべながら運転を続ける。


当日に、引っ越すことを伝えたものだからお父様はずっと文句を言っている。





「なんか肝が据わってきたねぇ…。」



「……私があの人と結婚すると決めたので。」





『恋』をしているらしい。


椿のおかげで同棲までこぎつけたが、相手はあのグルッペン社長。


あのお顔では引く手あまたでしょう。


いつ心変わりするかわからないのなら、1番近くで監視しましょう。


少しでも女の影があったらきっかり問い詰めるのです。





「というより、お父様、キャラ変わりすぎじゃありませんか?」



「いやぁ、社長にも母さんにも怒られたし、もう悪い人ぶるのもいいかなぁって。」









「はい、着いたよ。……相変わらず大きいなぁ。」



「…では、グルッペン様を落として参ります。」



「はは……うん、いってらっしゃい。」





お父様を見送って、改めて家を見る。


グルッペン様らしいシンプルでオシャレなデザイン。


3階建ての…屋上もあるのかしら。


もしかしてプールがついていたり…!





「Aさん。話し声がしたので、もしかしたらと…。こんにちは。」



「こんにちは。他の荷物はあと少しで届けられる予定です。」




私服に少し緊張しながらも、予定通り挨拶を終え、荷物を運び入れる。


荷物といっても今あるものは衣類などが入ったキャリーバッグだけ。




「部屋に運んでおくので、リビングに行って待っていてください。」



「はい。ありがとうございます。」




…紳士だわ。


さすがというかなんというか……。


リビングはとても広くて、少し驚いた。


ソファーも大きくて大人でも7人くらいは座れそう。


最初こそはしゃいでいたけれど、ふと疑問を抱いた。




「(こんな広い家に1人で住んでいるのかしら。)」




こんなに大きなソファー、寝っ転がってもたくさん余るじゃない。


それは、なんだか少し、寂しいような。









……あの人も寂しいと思ったりするのでしょうか。

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ルリ(プロフ) - すっっごく面白いです!!!応援してます!!更新頑張ってください!! (2019年12月1日 0時) (レス) id: f44adf4250 (このIDを非表示/違反報告)
ふう(プロフ) - うへぇ…お帰りです〜、椿ちゃんのほうも復活ですか? (2019年9月23日 18時) (レス) id: 98934c9ea5 (このIDを非表示/違反報告)
はったり - 推しが毒素だからいいのだけれどトントンとくっつくと思うとチクチク来るなぁ (2019年9月23日 16時) (レス) id: 41ac5a4538 (このIDを非表示/違反報告)
雨ヶ谷 Q(プロフ) - まむしさん» あ、良かったです、心置き無く読者に戻ります〜大好きです! (2019年9月9日 1時) (レス) id: 979aff1ee1 (このIDを非表示/違反報告)
まむし - わかりました!!あ、ご迷惑をおかけしました…! (2019年9月9日 1時) (レス) id: a1ee0471bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まむし x他1人 | 作成日時:2019年8月12日 21時

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