ゲーマー少女、追われているんですけど。

微力だが、無力ではない ページ24

あれから、二時間くらいゲームをした。

いやー、楽しかった……。

よし、寝ようとして気づく。

『あれ、イヤホンがない………』

この山に来る途中でスマホで音楽聞いてて、

着いたときにポケットに入れたから、落としてしまったかもしれない。


『んー…探しに行くか……』


そして私は部屋を出た。

お風呂や、ご飯を食べた部屋、玄関にも

落ちていない。…………………外か？

そのまま玄関の扉を開き、辺りを探す。

二十分程度で、辺りで一番大きな木の根元に落ちているのを見つけた。

良かった、これ結構気に入ってるから紛失しなくて。

よし、帰ろうと家の方に足を向ける。

？？「おお、この山にも人間はいるんだな。」

背後から声がした。振り向くと……


鬼がいた。

「稀血か？うまそうな匂いがするぞ」

『………………………』

落ち着け、落ち着け。


頭がパニックになるのを沈める。

今は幸い、犬塚さんに借りた日輪刀がある。


落ち着け。落ち着け。


「さっさと喰ってしまおう。」

鬼がこちらに近づく。

…………………………今だ。

『桜の呼吸………参ノ型 花冷え…小夜』


脚に力を込め、空中を高く跳ぶ。

そして、鬼の背後に回ったり、正面に向かったりして鬼を撹乱させる。

そして、頸を斬る。

私は微力だけど、もう、無力じゃない。

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