98:壊したのは貴方だった ページ48
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結局ジョングクは家を引き払った。
その時に何故か手伝わされていたのはナムジュンさんとソクジンさんの2人だった。
「……引き払わなくても良かったよね」
JK「どうせ俺ここに住むんだから家賃無駄じゃん」
「その分前より荷物増えたんだけど。」
JK「これでも捨てた方だよ。ヒョン達が。」
この前まで私の分しかなかったこの部屋には反動のように物が溢れて、それを見るともう少し前のことを思い出す。
ジョングクと出会う前の生活感がなくて自分の物すら無かったあの部屋を。
テヒョンだけの生活を。
JK「…ヌナ？何考えてんの。」
「あ、ちょっとテヒョンのこと。懐かしいなって」
JK「会社で会ってるのに懐かしいって。」
相変わらず定位置のソファにどっかり座ってるジョングクの近くに私も腰を下ろす。
そのくりっくりの大きな瞳が嬉しそうに細まってそれすらも私にとって好きで仕方ない仕草だ。
…ジョングクだ。その顔も声も全て、私の愛おしい彼のもの。
JK「ヌナ、おいで」
「…長い2週間だった。」
JK「俺も。今度こそ離れないよ、…ヌナの側にずっと居るから」
ジョングクの腕の中に閉じ込められながら少しだけ目を瞑る。
私だってジョングクの側を離れるつもりはない。
私の手首で輝くジョングクとお揃いのブレスレットも、鞄で強気に笑ってるあのうさぎも。
「…私だってもう手放さない」
JK「ヌナなんか強くなった？」
「ジョングクのお陰でね。」
少し前を思い出す。
テヒョンしか居なかった私の世界を、
テヒョンへの愛で苦しかったあの時を、
…地獄のようなあの日々を。
気まぐれでも自分の為でも、壊してくれたのはジョングクだった。
JK『……俺にヌナのサランをちょうだい。』
その手を掴んだ瞬間にきっと何もかもが崩れ始めていて、そして私の世界は変わっていった。
…テヒョンの愛で壊れそうな私はジョングクがとうに壊してくれていた。
「ジョングク、…サランヘ。」
JK「……何、急に。いや俺も愛してるけどさ」
「今度は私がジョングクを壊したいと思ったの」
JK「ふは、物騒な。」
愛を信じられなくて壊れそうだったジョングクに
ーーー…壊れるほどの愛をあげられるのはきっと私だけ
END:壊せるのは、ヌナだけ→←97:あの時の彼はどこにも居ない
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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます！ (2022年5月23日 19時) (
レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました！本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです！勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました！ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2019年10月31日 14時
