86:俺にしてよ ページ36
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TH「…ユンギヒョンに何言われた？」
珍しく誰も居ない喫煙所に入った瞬間、テヒョンの瞳と視線が絡む。
…息が、止まるかと思った。テヒョンとしっかり目を合わせたのはやけに久しぶりな気がして。
テヒョンはこんな目をして私を見つめていた？
TH「あのヒョンがAを傷つけるとは思わないけど、口がちょっと悪いから一応」
「…まだ何も言われてないよ」
TH「そっか」
肩の力を抜いて笑うテヒョンの顔が優しい色をしていて、私も少し力を抜く。けれどテヒョンの指先が私の頬に触れるから力がまた入る
…何？なんで触るの。そう思ってテヒョンを見据えた刹那、息を呑む
ーーー…どうして、
「……どうしてそんな顔してるの、テヒョン」
今にも泣きそうな顔で笑っていて私の喉奥が震える。柔らかい視線を送るその瞳の奥がゆらり、揺れていた。
テヒョンは私を絶えず見つめていて少しだけ息苦しい。その視線があまりに優しくて私にはほんの少し苦しくて堪らない
TH「Aがやっと俺を見たから。」
「…え？」
TH「最近ずっと元気なかったじゃん。声かけても上の空だし、…その目に誰も映ってなかったよ」
「そんなこと、」
TH「あるんだよ」
その低い声に私の否定の言葉が奪われる。テヒョンの視線が私に注がれたままで息苦しさが増していく
TH「A、自分が泣きそうな顔ばっかしてたの気づいてる？休憩中はカトク眺めてたし、」
「……テヒョン、」
TH「…今だって、そんな顔してるじゃん。ジョングクの事しか考えてないでしょ」
テヒョンに右手首を掴まれて引き寄せられた瞬間、私の額はテヒョンの胸板に軽く当たった。
……顔が、上げられない。テヒョンはどんな気持ちで私を見てるんだろう。ジョングクばかりの私を、テヒョンはどんな想いで見てた？
TH「…ジョングクの所為で傷ついてることも俺は嫌でもわかるんだよ」
「……っちがう！ジョングクの所為じゃ、ない…」
TH「だったら何であいつとのブレスレット、付けてないんだよ…」
掴まれたままの手首に力が込められる。何かを予感したように目の奥が熱くなる
テヒョンの低く掠れた声が、耳元でした
TH「…………なんでアイツばっかり見てんの…、っ俺だって、Aを愛してるのに、」
私の世界が滲み出して壊れていくのは、…どうして。
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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます！ (2022年5月23日 19時) (
レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました！本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです！勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました！ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2019年10月31日 14時
