78:奪っていったのはお前だろ ページ28
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side TH
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TH「……っ、どういうつもりだよ、お前。」
会社を出てすぐの所に立っていた男がゆるゆる俺に視線を向けて、強く睨みを飛ばす。
その顔は、忘れてない。
JK「どうって……それ、要らないから返しに来たんだけど」
TH「お前が決めるなよ」
JK「ヌナは要らないって言ってたし」
TH「…Aが、そう言った？」
JK「……言った。」
俺を睨みながら勝ち誇ったように上がる口の端。
でも俺は笑えない、口角なんてあげられない
JK「…もう、ヌナはいいだろ。」
TH「…よくない」
JK「ヌナは俺を選んだっていい加減認めろよ！」
TH「まだ選んだとは限らないだろ！」
俺の前で確かにAはお前が好きって言ってた。
それでも俺の気持ちを知ってAが揺れてると、
そう思いたくて喉から震えた声を吐き出す。
TH「……Aはっ、ちゃんともう一度俺の事も考えてくれてると思う」
JK「……………は？」
TH「そういう奴だから」
その答えが俺の望んだものじゃなくても、
多分Aは考えてると思う。俺のことを。
ジョングクの顔が驚きに染まるけど、それはすぐ強気に塗り変わって俺の胸倉を掴む。
JK「…………ヌナに何言った？」
TH「…何って？」
JK「ヌナの事、また誑かしたなら許さないからな」
TH「…っ誑かしたのはお前だろ！」
胸倉を掴むその手を払う。
お前が、…お前が、俺の事を好きなAを誑かして奪っていったくせに。
喉の奥が熱い。漏れる吐息すら、熱くて息苦しい
JK「…何でそんなにヌナに拘るわけ？他に女はいるじゃん」
TH「Aじゃなきゃダメなんだよ、俺は」
JK「『リラ』って女が1番大事なんだろ？」
その声にいつの間にか伏せてた視線を上げ直す。
ジョングクに、余裕そうな表情はなかった
JK「俺はヌナが1番大事だし、2番手なんて作らない、要らない。……俺のヌナをオモチャにするな」
TH「……リラは関係ない」
JK「あるだろ、お前の大事な……」
TH「終わらせた、全部。」
俺の静かな声が落ちていく。
目を見開くジョングクを俺も涙で歪んだ視界で見据えて言葉を落とす。
TH「……Aに、愛してるって言った。」
ただ、それだけがジョングクの息を僅か一瞬止めた。
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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます！ (2022年5月23日 19時) (
レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました！本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです！勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました！ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ただのルート
| 作成日時：2019年10月31日 14時
