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78:手に入れたその瞬間 ページ18

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テヒョンが最後に残したのは、残酷なまでに綺麗なブレスレットだった。


それを拾い上げたのは、私じゃない。私の手じゃなくて包帯が腕に巻かれてるその手。











JK「……何、これ。」


「私に、渡したかったんだって」


JK「ヌナ。これ欲しい?」











うん、欲しかった、前までは。



ブレスレットじゃなくても何でもいいからテヒョンと私を繋ぐ何かが欲しかった。もう、今となっては意味がないけれど。


私は静かに首を横に振る。











「…私にはもうあるからテヒョンのは要らない。」


JK「……ヌナ」


「ジョングクがくれたでしょう?なら十分だよ」












ジョングクの瞳の奥底が揺れて、そして、笑う。










JK「…へぇ、俺のが良いんだ?」


「そう言ってるでしょ」


JK「まぁそうなんだけど。」


「テヒョンよりもジョングクを選んだだけ。」


JK「そんなあっさり言う?」










ケラケラと笑うジョングクが私の顔を覗き込んできて少し後ずさると、逃がさないと言わんばかりに腰に回るその片腕。



……怪我したばかりでしょ、その身体。












JK「ヌナにはきっと当たり前なんだろうけど俺にとってそれがどんなに望んでたことか知ってんの?」



「…は、」



JK「俺、言ったじゃん。ヌナの愛が欲しいって。」











軽口を叩いていたけどきっと本音だった。


ジョングクの声の先が震えている。










JK「ーーー…やっと、ヌナが俺を愛してくれた。」











そう微笑んで、私にキスを落とすジョングクの唇はほんの少し涙の味がした。

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choco - 今まで見た作品の中で1番好きな作品になりました。ありがとうございます! (2022年5月23日 19時) (レス) @page49 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
mimi39901065(プロフ) - 初めまして。夢小説にハマるきっかけをくれた作品で、本当に何度読んでも胸が一杯です。素晴らしい作品ありがとうございます。 (2022年2月13日 20時) (レス) id: 96f9571aaf (このIDを非表示/違反報告)
noooooon24(プロフ) - 好きすぎて3回も見ました!本当に感動作です。この2人の続編が見たいです、できたらすっごくイチャイチャラブラブの2人の幸せを見たいです!勝手なお願いですがぜひお願いします。ここまで大好きな作品なかなか出会えないので、、 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 8c9cc794ae (このIDを非表示/違反報告)
プルメリア(プロフ) - 初めまして。お話を読んで涙が止まりませんでした。素敵なお話ありがとうございます。 (2021年9月4日 9時) (レス) id: 73d93b58ca (このIDを非表示/違反報告)
??(プロフ) - お話が素晴らしすぎました!ストーリー引き込まれ、大号泣しながら一気読みしてしまいました。とてもいい作品をありがとうございました。 (2021年6月20日 3時) (レス) id: 8c7ead2968 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月31日 14時

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