41:限界なんてとっくに超えてる ページ41
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JM「A、もう貧血大丈夫なの?」
「あぁ、うん…大したこと無くて。ごめん」
JM「いや、…そっか、ならいいよ」
困惑が入ったその目を伏せて話を逸らすように「珍しいの付けてるね」と言われた。
その触り心地良さげなジミンの手には。
「これね…、お守りだってさ」
JM「え、ストラップじゃん」
「ね。でもまぁ、そうなんだって。」
私の鞄にぶら下がるうさぎのストラップ。ジョングクが昨日、会社に付けてけと騒いだから付けた
更に言うなら朝鞄を見たら既に付いてた。
…ジョングクに似てるその強気な顔のウサギ。
気づいたら顔が綻びかけて咄嗟に引き締める。
JM「……A、彼氏いるの?」
「え、」
JM「これ、誰?Aはテヒョンの何?」
ジミンの携帯には傘を持たない私と、その後を追うジョングクの姿。
正直に、どくんっと心臓が跳ねた。
どくどくと血の巡りが早いのがわかる、指先が冷えてく感覚も。
ぎゅ、鞄の持ち手を握った時。そのうさぎが左右に揺れて存在を主張した。……あぁ、ジョングク。
JM「答えられる範囲でいいから教えて。」
人通りのある道を止まらず2人で進みながら、ふー…と動揺を息に混ぜて吐き出して。
「……その人彼氏じゃないよ。テヒョンは…、」
私にとってテヒョンは何か。そうではなくジミンはテヒョンにとってAは何、と聞いた。
その聞き方の違和感よりも、その問いは私が数年間探しても出てこなかったな、と思った。
正確には望んでない答えを知らんぷりしてた。
それすら出来ないところまで来た私は、
「……テヒョンにとって、私は、『浮気相手』だよ」
ねぇテヒョン、これが正解なんでしょ?
歩道の信号が赤になって足を止める。その衝撃で揺れた生意気なうさぎが私を応援してる気がして、泣きそうだった。
ジミンの目は見れない
JM「……それでいいの?」
「いいよ」
JM「テヒョンを少し、待ってよ……」
「待った。ずっと、待った。テヒョンの1番はとっくに居たのに待ったよ」
私の耳には、何もない
テヒョンの1番なんて証、どこにもない
「ーーー…これ以上テヒョンから抜け出せないと、壊れそうなの」
もう地獄なんて、生き抜けない。
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さや - 大好きです!応援してます (2020年10月4日 18時) (レス) id: 4e28762ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - knnntrkさん» 有難うございます、テヒョンを応援してくださっている方が本当に多くて愛され具合と申し訳なさが凄いです…(笑) 続編で話数さえ足りればアナザーやif物語を検討してみますね、一先ずは本編の更新を頑張ります! (2019年10月31日 19時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - す。本編ももちろん応援しています^_^ (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - この作品大好きです。他の方もコメントされてますが、タイトルを見るからにジョングク落ちだとわかってはいても この作品のテヒョンが好きすぎてテヒョン落ちを願ってしまいます!余裕がありましたらぜひアナザーストーリー見てみたいで (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - のあさん» コメントの方を有難うございます、そして落ちはもう題名を決めた時から既に決まっていたので…本当に申し訳無いです、話数さえあればifとして作れると思いますので少し検討してみますね! (2019年10月29日 2時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月2日 9時