25:届かない呟き。 ページ25
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女物だらけのあの部屋に、私は何も残せない
相も変わらずベッドの上ではテヒョンのソレの女性用ピアスが私を笑う。甘い匂いに満ちた部屋。
テヒョンの部屋の全てが何番手かも分からない私を嘲笑ってる
……何番目なのかも分からないのに、足掻く私って
「……げ、雨。」
テヒョンに会うために気合い入れた格好もテヒョンによって既に崩されてる。
……だからまぁ、別にいいか。
私の頬を伝う雫を雨粒に紛らせる為にも傘も持たずエントランスを出る
「……っ、ふ、」
初めてテヒョンの部屋を自らの意思で出た。テヒョンの制止を無視して。
テヒョンは、どんな顔してた?困ってた?それとも笑ってた?
…表情すら見れなくて。今になって涙が出てくる
「テヒョン……、」
お願い、軽くでもいい。いつも通りでいい。
カトクで少しだけ縋って。
……私に縋ってくれれば何番目でもいいよ。
テヒョンが求めてくれるなら生きれるから。
JK「…………何してんの。ヌナ」
「…ジョングク」
JK「しかもオシャレしてんのに。ぐちゃぐちゃじゃん」
私と同じように雨に打たれてるジョングクが、泣きそうな私の前で生意気に笑う
人通りの多いソウルの道の真ん中。傘もない私たちは大変目立つだろう。しかもジョングクはそれ抜きに顔のこともある
JK「傘ないの?まぁ俺もないけど」
「…買う?」
JK「今更買っても手遅れでしょ。なに、またテヒョンに泣かされた?あ、ヌナが勝手に泣いてんのか」
ケラケラ笑うウサギ男が私の後ろを付いてくるから振り切る為に私もスタスタスタと早足で歩く
…足の長さのせいで、意味ないけど。
「…テヒョンに会ってきた」
JK「……あー、だろうね。で?」
「それだけ。ジョングクは?」
JK「暇潰してた。」
教える気無いな、こいつ。
ウサギ顔の癖してやってる事は野良猫みたいに自由
そんな彼を引き連れて、ソウルの街を歩く私。
JM「…………A?」
雨音に紛れたその声も知らず。
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さや - 大好きです!応援してます (2020年10月4日 18時) (レス) id: 4e28762ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - knnntrkさん» 有難うございます、テヒョンを応援してくださっている方が本当に多くて愛され具合と申し訳なさが凄いです…(笑) 続編で話数さえ足りればアナザーやif物語を検討してみますね、一先ずは本編の更新を頑張ります! (2019年10月31日 19時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - す。本編ももちろん応援しています^_^ (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - この作品大好きです。他の方もコメントされてますが、タイトルを見るからにジョングク落ちだとわかってはいても この作品のテヒョンが好きすぎてテヒョン落ちを願ってしまいます!余裕がありましたらぜひアナザーストーリー見てみたいで (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - のあさん» コメントの方を有難うございます、そして落ちはもう題名を決めた時から既に決まっていたので…本当に申し訳無いです、話数さえあればifとして作れると思いますので少し検討してみますね! (2019年10月29日 2時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月2日 9時