43:見慣れた笑顔 ページ43
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JK『俺の分身はちゃんと持ち歩いてんの?』
昼休憩の時間。電話越しで第一声がそれ。
「鞄につけてるってば…。それより今日はもう起きてるんだ?」
JK『あー…ジニヒョンの店が珍しく昼なのに忙しいらしいから臨時バイト。』
「ヒョン思いだね」
JK『まさか。賄いのオムライス目当てと出禁にされたくない一心。』
微かに穏やかなBGMが流れ込んできて、あぁソクジンさんのお店っぽいと思った。
至極面倒そうな声を上げてるジョングクは「ヌナ、来る?」と意地悪く聞いてくる。
「…オフィス街なんだよね」
JK『そ。来るだけで昼休み終わるかも』
「じゃ、行けないよ」
JK『でも俺の顔見れるしサービスするけど?』
何だかんだ来て欲しいのか、こいつ。
甘い餌をダメ元でぶら下げてくる彼に「また今度行くね」と伝える。
JK『……やっぱダメか、つまんな。』
「女性客なら沢山いるでしょ?」
JK『ヌナじゃないと。」
「…、」
JK『ていうか女性客って。全員子持ちの人妻だし。おばさまキラーのジニヒョンいるし』
BGMに紛れて愉快な笑い声と、偶に聞こえてくる窓を拭くような音。
……なるほど、ソクジンさん目当てのおばさま達。
そうなるとジョングクは可愛がられる感覚に近いのかもしれない。
HS『おーい、そろそろ休憩終わるぞ?ていうかいきなり臨時で入りたいってどうしたんだよ、ジョングク〜!…あ、電話中か。』
NJ『珍しくジニヒョンに頼み込んでたもんな』
JK『ヒョン達…。あーもう、ごめん切る。』
「あ、うん。頑張って。」
深い溜息とヒョン!と勢いよく呼ぶ声を最後にぷつっと切れる通話。
何だかんだ楽しそう、なんて思ってると私の視界に入り込む缶コーヒー。
反射的に顔を上げれば。
TH「…楽しそうだったね、電話。」
「テヒョン…」
TH「コーヒー要る?」
「要らない」
俺苦いの嫌い、とか言っていひひ。と悪戯っぽく笑うその顔が何を考えてるのかわからない
TH「俺が苦いの嫌なの知ってんじゃん」
「なら何で買ったの。それ。」
TH「Aが好きだから。ほら、微糖のやつ」
これでしょ?と首を傾げて問うテヒョン。
…その顔は、もう見飽きた。
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さや - 大好きです!応援してます (2020年10月4日 18時) (レス) id: 4e28762ef7 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - knnntrkさん» 有難うございます、テヒョンを応援してくださっている方が本当に多くて愛され具合と申し訳なさが凄いです…(笑) 続編で話数さえ足りればアナザーやif物語を検討してみますね、一先ずは本編の更新を頑張ります! (2019年10月31日 19時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - す。本編ももちろん応援しています^_^ (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
knnntrk(プロフ) - この作品大好きです。他の方もコメントされてますが、タイトルを見るからにジョングク落ちだとわかってはいても この作品のテヒョンが好きすぎてテヒョン落ちを願ってしまいます!余裕がありましたらぜひアナザーストーリー見てみたいで (2019年10月31日 3時) (レス) id: 0c0320d085 (このIDを非表示/違反報告)
ただのルート(プロフ) - のあさん» コメントの方を有難うございます、そして落ちはもう題名を決めた時から既に決まっていたので…本当に申し訳無いです、話数さえあればifとして作れると思いますので少し検討してみますね! (2019年10月29日 2時) (レス) id: 218d49cba4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ただのルート | 作成日時:2019年10月2日 9時