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34話 ページ35

青葉城西のタイムアウトが挟まり、翔陽のブロードにブロックが付かなくなった。


『対策が早すぎる、!』


点差が二点差に戻り流れも運も青城に向いた。


日向「センタァァ!」


ドシャットを決められて苦し紛れのタイムアウト。

これで烏野はタイムアウトを使い切ってしまった。


なんでもいい、何か流れを変えれるもの。

なにか、何か...!



烏養さんがバッと嶋田さんを見た。

ブロックアウトで翔陽のサーブ。その時、ホイッスルがなった。


嶋田「忠が...ピンチサーバー!?」

『緊張がこっちにまで伝わる...やばい』


グッチーのサーブはミスで終わってしまった。

澤村「山口。次、決めろよ」

山口「ッ...はい!」


流れは変わらないはずなのに烏野の空気が変わる。


ここで田中先輩のバックアタックが三枚ブロックを抜けた。


『ナイスッ!』


負けない、負けたくない。

負けられない。


それは相手も同じ。


青城がマッチポイントに乗った。


西谷「野郎どもビビるなー!!前のめりで行くぜ」


こんな状況でも背中の安心感は消えない。

ネット近くにボールが上がる。

飛雄のワンハンドトスからの翔陽。


『ぃよっしゃあ!』

これで並んだ。デュースだ。


疲れで合わなかったトスをギリギリ返して先取。

けど取り返され同点に戻った。


嶋田「ここで及川くんのサーブかよ」


強烈なサーブがノヤっさんに向かう。

『アウト!』


それでもお互い勝ちは譲れず、点が伸びていく。


三十点を超えた。


あの十三番、国見?だっけ。前半よりも動いてる。



飛雄がボールの下に入って、翔陽がコートを走る。

飛雄の最大の武器。


『ッ〜...くっそぉ...』


翔陽の前に立ちはだかる高い壁。

ボールはトンッ、と静かに翔陽の後ろに落ちた。


タイミングは完璧だった。

今までに無いくらい綺麗だった。


『完敗だ...』







31−33

勝者、青葉城西高校。

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作者名:咲夜 | 作成日時:2024年2月28日 0時

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