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31話 ページ32

第二セット。


ローテーションを変えたが伊達工も慣れるのが早くなってる。


伊達工のブロックはたしかに凄い。全体的が壁って感じ。


うちはちぐはぐだけど、壁だってある。


七番のアタックをツッキーが止めた。

『ナイブロックゥー!!』


大丈夫。ちゃんとこっちの攻撃だって通用してる。


丁寧に、冷静に。



翔陽のスパイクでマッチポイント。


旭さんに上がったボールがネットに近く、押し合いになる。



旭さんの手がズレてボールが後ろに飛ぶ。


地面ギリギリまで来たボールの間にノヤっさんが足を滑り込ませた。



『うあぁぁぁあ!!』


上がった!!

すごい!すごい...!!



思わず身を乗り出して叫ぶ。


『もう一回!!!』



ネットから少し離した高めのトス。


旭さんの得意なトス。


ブロックの手にあたりネットの上を転がるボール。


重力に従い下に落ちる。

伊達工のコートに。



「「「シャアアァァァァ!!!」」」


『やった...!』


勝てた。

あの伊達工に。


私は急いで横断幕を畳んで一階に降りた。


『旭さんナイスです!!ノヤっさん!ナイスレシーブ!!やばかったです!!』



東峰「いや俺はそんな」

西谷「まぁな!!旭さんはもっと堂々としてください!」



澤村「よし、上あがって青城の試合見るぞ」



青城はストレート勝ちだった。


やっぱり及川さんはすごい。

選手の癖や打ち方を100%理解している。


飛雄曰く、岩泉さんと及川さんは小学校のクラブチームから一緒らしい。

道理で連携が綺麗なわけだ。




帰りのバスはみんな爆睡でとても静かだった。



明日からは勝てば二試合は絶対。

レベルも上がる。


気を引き締めないと。

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作者名:咲夜 | 作成日時:2024年2月28日 0時

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