やっちゃんガチ勢は天才説 (ページ15)

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14話ページ15

体育館に戻って来たはいいが、翔陽の様子がおかしすぎる。

練習試合だってしたことの無い翔陽にとって今回は荷が重いか。

『翔陽、落ち着いて。全部一人でしなきゃなんて思わなくていいから』

日向「わ、分かってる！！」

だめだ。

声が届いていない。

どうしようか考えているうちに試合が始まってしまった。

大地さんの所に行ったボールに翔陽が突っ込む。

影山「どう見てもお前のボールじゃねえだろ！！」

日向「ごっごめんなさい！！」

完全に呑まれてる。

田中先輩にぶつかったりスパイクモーションで躓いたり、審判台に突っ込んだり。

さすがに見かねた先生がタイムアウトを取った。

『翔陽大丈夫？』

日向「ダイジョウブ...ダイジョウブ...」

いやどこ見てんの！？その目に私写ってないよね！？

タイムアウトが終わり、青城のタッチネットでやっとこちらの点が動いた。

しかし相手はマッチポイント。
ここは確実にいきたい。

『やっとですね。ナイッサ...あ』

ここで、翔陽のサーブ。

ホイッスルに驚いてボールがちゃんと手に当たらず、正面に飛んでいく。

そして飛雄の後頭部に直撃。

田中「ぶっ...だぁーっはっは！後頭部大丈夫か！？」

月島「ナイス後頭部！」

『翔陽ナイッサーw！飛雄ナイス後頭部！よくやった！！』

澤村「煽るのやめろ！」

先程までの不穏な空気はどこへやら。

面白すぎてやばいんだけど。

ここで飛雄に当てるとか翔陽猛者すぎるw

ゆらゆらと飛雄が翔陽に近づいた。

影山「俺の後頭部にサーブをぶち込むこと以上に怖い事って、何？」

日向「特に、思い当たりません」

影山「だったらもう緊張する必要ないよな？もう一番怖い事やっちまったもんなぁ！だったら...とっとと通常運転に戻りやがれバカヤロー！！」

怒られなかった事が意外だったな。

田中「おいこら日向」

今度は田中先輩だけど、あの人は大丈夫だと思いたい。

田中「良いか！バレーボールってのはな、ネットのこっち側！もれなく味方なんだよ！下手糞上等！迷惑かけろ！それを補ってこその先輩だ！！」

日向「うおぉぉ！！田中先輩！！」

いやかっけぇよ田中先輩！！

翔陽の調子が戻ったところで第二セット、開始。