華の町_23 ページ23
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侑李が花魁の元へ向かうと、花魁は地下に移動させられていた。
侑李は高い階の階段の上から真赤な布団に埋もれながら叫んでいる花魁に目を向けた
花魁は感情任せに叫んで、その地下から上を上がろうとするが、布団に絡まり体力もないまま沈んでを繰り返した。
「なんでだよ、わっちはまだやれる!」
「客を通しな!客をくれよ!」
「男を寄越せ!」
「ここ、ここだよここ…」と、着ていた着物を着崩しながら訴えた。
何度も何度も、口から紅い液体を流して必死にもがいている
侑李「…ごめんなさい、っ」
侑李はそんな花魁の姿を見て、袖で顔を覆いながら涙を流した。
そして花魁は何年も何年もこの館で生きてきて、外の世界には出ることも出来ず
ゆっくりと息をふきとった。
使い達にカゴに運ばれながら館を遠のいていく花魁を、見えなくなるまで侑李は見届けた
しっかりと御手を合わせて。
その隣には光もいた
侑李「…姐さん」
光「大丈夫だ。あんたは何も悪くない」
光は侑李の背中を摩った。
その光の言葉で、さらに侑李の目には涙が溜まり赤ん坊のように泣いた
光「強くなるんだよ」
侑李は光の腕の中でしっかりと頷いた。
その侑李の頭には2年前光があげた簪が綺麗に飾られていた。
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たいやき(プロフ) - 初めて読んだ設定で、とても面白かったです!やまちねは尊いです(*^O^*)これからも頑張ってください! (2019年10月30日 20時) (レス) id: 2edd79c1bf (このIDを非表示/違反報告)
知岡 李椏(プロフ) - mklove0714さん» 返信遅れてすみませんm(_ _)m私事って言うかお仕事って言うかなんて言えばいいかわからないですけど、まぁ忙しい日々が続きまして。早めに更新するので待ってて下さい! (2019年6月2日 0時) (レス) id: 8b3eb70ba5 (このIDを非表示/違反報告)
mklove0714(プロフ) - ぜひぜひお願いしますっ、、!!! (2019年5月31日 0時) (レス) id: 9e814b8d61 (このIDを非表示/違反報告)
知岡 李椏(プロフ) - mklove0714さん» ほんとですか!?嬉しいです(T_T)出来たらそのあとのお話もおまけとして書きたいと思います! (2019年5月30日 22時) (レス) id: 8b3eb70ba5 (このIDを非表示/違反報告)
mklove0714(プロフ) - コメント失礼致します。めちゃくちゃ良いお話でした!!!その後…みたいなお話を見たいです(*^^*) (2019年5月30日 22時) (レス) id: 9e814b8d61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:知岡李椏 | 作成日時:2019年5月30日 13時