瀬見先生は重度の世話焼き【瀬見 英太】

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夏休み明け

いつもと変わらない毎日が戻ってきた

変わらない、はずだったんだけど

「ええー！瀬見先生彼女いるの！？」

久しぶりのHR、ある女子生徒の一言で教室中がどよめく

え、ちょ、まじかよ
まあ瀬見先生なら納得だよな
今まで居なかったのが不思議なくらいだもんね

一方担任の代わりにきた瀬見先生はおろおろしていた

先生が生徒に翻弄されてどうすんだよ…と呆れつつも無視をする

「霜鳥ー彼女なんていないって言ってくれよ」

なんで私？

でも何かと絡まれてたから相手してやるしかないか

じゃないと不自然だしね

「何言えばいいんですか」

「だから、いないってこと！」

ムキになる先生に苛立ってしまい、予定と違うことを口走ってしまった

「夏にできたらしいよ、彼女」

ムキになったのはこっちの方だ

先生を見ると困惑の表情、やってやったぜ←

私のその一言にさっきよりどよめく教室

霜鳥さんが言うってことは絶対いるよね
もう確定だよ、しょうがないよねイケメンだし
彼女さん羨ましい〜誰なんだろ？

瀬見先生の彼女？私ですよ
って言ってみたい気持ちもあるけれどできない

だって教師と生徒だから

「〜っ、んだよ悪いかよ！」

茶化す生徒にヤケクソになっている先生

顔真っ赤ですけど大丈夫ですか

「せんせーの好きな人って誰ー！？」
そんな声が飛び交う中

「ぜってー教えない、教えたらみんな好きになっちゃうもん」
とさらに頰を赤らめながら言う

よくそんな恥ずかしげもなく言えるなー、なんて感心していたら

「そういえば霜鳥さんって好きな人いないの？」

何故か私にまで話題を振られた

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