瀬見先生は重度の世話焼き【瀬見 英太】

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大きな目、キリッとした眉毛、結んだ唇

すべてが目の中に映り込んできて感情が追いつかない

「取り敢えず手を離してもらえますか」

「ああごめん、痛かった？」

「痛くはないですけど…で、なんですか」

気まずそうに目を逸らしながら

「お前、バレー部だったんだって？」

と聞かれた

なんで知ってるんですか、と言おうとしたけれど全部言い切れない

声が震えてギリっと下唇を噛む

弱いところ見せたくないのに

先生だけじゃなくて、他の誰にも

そんな私の様子に気づいたようで慌てる先生

「おわっ、お前泣いてる？無神経なこと聞いたかも…ごめんな？」

違う、先生を困らせたいわけじゃないのに

「泣いて…ないです」

一粒溢れてから止まらなくって

いくつも頰を伝ってく涙をひたすら拭い取る

「いや泣いてんじゃんお前…こんな時に言うのあれだけど」

「なんですか」

「意外とかわいいところあんのな」

そう言ってくしゃっと笑う瀬見先生

「ほんと無神経…(ぼそっ」

「なんか言ったか？」

聞こえてなかったみたい、聞こえて欲しかったけど

「まあ…何があったかは聞かねえけど」

「…」

聞かないんだ

先生のことだからしつこく聞くのかと思った

「もう我慢できない、ってなったときは俺のところ来い」

真顔でそう言われぷっ、と吹き出す

「おまっ…人が親切にしてやってんのに…」

「先生頼もしいですね…ふふっ」

いつもと違って、と付け足すとおきまりのパターン

「かぁいくねえ〜！！」

こんなだから嫌いにはなれない

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