有 名 人 。 【Sakamoto hayato】

#15 ページ16

「勇人！！！！！」


そう言って坂本選手に抱きつく。


唖然として立ち尽くすうちに対し、

鼻で笑ったかのようにはーちゃんは、うちを見下していた。



どういうこと･･･２人は、一体･･･


「さ、坂本選手？」


ぼーっとしてても仕方ないから坂本選手に今の状況を説明しろっという目線を送る。



坂「･･･…はづき。もういい加減にしてくれないか」


ため息をついたと思ったらはーちゃんの手を離している。
よっぽど傷ついたのかはーちゃんはみるみる顔が赤くなってきてキッと坂本選手を睨む。



は「…なんでよ！！なんで…なんでなの！
うちは、彼女のはずでしょ！！
どうして…どうしてうちだけを見てくれないの！」


はーちゃんの言葉を聞いた瞬間
顔を歪ませる坂本選手に自分は、はーちゃんが彼女だったということ。今の状況がよく分かった。


坂「…あのなぁ。もう別れたじゃねーか。
あの時は、酔った勢いっていうか…
ただ…したかっただけだったんだよ…」

言いづらそうに、口を開いた坂本選手。


あぁ…そうだ。こいつはそんな奴だった。
最初っからそうだったね。


「はーちゃん…」


はーちゃんの名前を呼ぶけど、はーちゃんは振り向きもせずドスの効いた声でグチグチと言葉を発していて、イライラしていた。


は「いいよね…Aはさ。
賭け？とかゆーやつで坂本選手と一緒にいられてさ。ずるいよ…

傍にいるとかずるいよ。」



あーそっか･･･ はーちゃんは、誰よりも坂本選手と一緒にいたかったんだね。


ファンだけど、坂本選手とキス以上の関係をもって恋人にまでなって。 ファンだけじゃ物足りなくなって。 だから、坂本選手と別れても諦めきれないんだ。




「…毎日一緒とかないよ。

賭けだから。


ずるくないよ。 恋人モドキなもんだからね。」




淡々と今の自分のポジションをはーちゃんにゆっくりと伝えた。


はーちゃんは、納得してくれるだろうか。

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