おにぎり ページ3
会社に行く準備をして家を出る。
大通り沿いにある道をしばらく歩いているとコンビニが見えてきた。
俺は毎朝このコンビニで昼飯を買うことにしている。
…昼には仕事に追われて昼飯を買う時間はなさそうだから。
おなじみのあのメロディを聞きながらコンビニに入り、棚に並んでいるおにぎりを適当に掴んでお茶を買う。
そしてレジに行こうとしたとき、ふと雑誌コーナーに置かれた漫画が目に入る。
表紙には髪が水色だったり紫だったりするキャラクターが描かれている。
最近で言うところの、”ラノベ”ってやつ。
この雑誌コーナーに、他にもラノベは何冊かあった。
ふと、そのうちの1冊を手に取る。
『交通事故で死んだと思っていたら…アニメの世界に転生していた…！？』
大きなゴシック体で書かれたタイトル。
…転生、か。
俺ももともと漫画をよく読む方で最近この手の転生物だったりヒロインが憑依する内容のものはよく見かける。
表紙と裏表紙をサッと見たけれど特に興味を持つことはなかったので元の棚に戻した。
まぁ買ったところで読む暇なんてないけど。
レジで会計を済ませて、店員さんの『ありがとうございましたー。』という声を聞きながらコンビニを出る。
大通りの十字路で信号待ちをしていると、道の脇の茂みから小さい子猫がピョンっと飛び出してきた。
そのまま子猫はトコトコと道路を渡る。
そして運の悪いことに、
＿＿子猫の存在に気づいていない様子の大型のトラックが子猫目掛けて走ってきていた。
あ、あいつ轢かれる。
このとき俺は、子猫を助けたら自分の命が危ないということを分かっていたのかどうかはあやふやだった。
ただ、
どうせこれから会社に行ってもおっさんのミスやら仕事を押し付けられるだけのこと。
それなら俺よかはまだ未来のあるあの子猫に俺の命を預けてみてもいいんじゃかいか。
そう思っただけ。
別にこの世に未練はなかった。
あるとすれば…
『おい！お前轢かれるぞ！』
キキーッ
おにぎりせっかく買ったのに無駄になっちゃったってことだけ。
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なーの。(プロフ) - お節介かもですが、編集画面の各タイトル横の非表示□をチェックすれば、そのお話は公開されませんよ。書きかけの時はそうしてみてはいかがでしょう？読み手としても、完成したものを読み進めたいです。 (2020年6月20日 18時) (
レス) id: 8c30cb015b (このIDを非表示/違反報告)
姫葵(プロフ) - 、さん» すいません！！忘れてました！！ちゃんとオリジナルフラグ外しておきました！ (2020年5月28日 7時) (レス) id: e59531fe43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：姫葵 | 作成日時：2020年5月27日 21時
