秘密だよ Kei.I

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｢あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ｣








｢やってしまったやってしまったやってしまったやってしまったやってしまったやってしまったやってしまったやってしまった。｣







｢伊野尾くんのデート現場に遭遇してしまったぁぁぁぁぁぁぁ！｣







あ、これ私1人で叫んでます。








完全におかしい奴だよね。








でもだよ！





あのスーパーアイドルの伊野尾慧のデート現場に遭遇しちゃったんだよ！！









そりゃ叫ぶしかないでしょ←








…それにしても彼女さん、可愛かったなぁ。








目ぱっちりしてたし。







顔小さかったし。







髪の毛ふわふわしてたし。








そうやって私が落ち込んでいると、









｢ん？電話？え、誰これ。｣




知らない電話番号から電話がかかってきた。









｢…もしもし。｣









『あ、もしも〜し。君旅館に居た子だよね〜？』








聞き間違えるはずなかった。








だって、







その鼻にかかったような声は









毎日テレビで聞いてきた声だったから。








『ピンクのパスケースに入ってた紙に書いてあった番号にかけてみたんだよね〜』








あぁ、そうだった。








私は昔から落し物ばっかしてきたので念の為、色々なものに自分の電話番号を書いた紙を入れている。








『これどうすればいい？』









｢えっと、明日…とかいけますか？｣









『んー、いけるいける。あ、じゃ俺届けるからさ、”YABUHICafe”ていうカフェに朝9時に来てくんない？』









｢分かりました。ありがとうございます。｣









電話を着ると自然とため息が出た。







｢ほんと、21歳最後の日に何してんのよ私。｣








そう、私は明日22歳になるのだ。








まぁ、この落し物も最後ってことになるかもだし。








…いやならないか。

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