𝐬𝐯𝐭 𝐝𝐢𝐚𝐫𝐲 (ページ15)

今日:7 hit、昨日:2 hit、合計:70,776 hit

・ページ15

*

JH side

JH「Aや〜、ここが分からないんだけどね…
A？どうかした？」

「あ、ごめんなさい。どこだっけ」

JH「もしかして疲れてる？ヒョンは今じゃなくても大丈夫だからね」

「ううん、そんなんじゃなくて……

ヒョンとまたこうやって勉強できるのが嬉しい」

まさかAがこの時間をそんな風に思っていてくれてたなんて知らなかったから驚いた。

と同時に、はにかみながら言う弟に愛おしいという気持ちでいっぱいになって胸の奥がきゅっとなった。

JH「そっかあ。じゃあヒョン、日本語の勉強がんばるね」

「うん！

あ、そうだ」

思い立ったように適当な厚紙にAが筆ペンで何かを書く。

はい、と渡されたそこには4つの漢字がバランスよく並んでいた。でも、

JH「ごめんA、ヒョンまだ漢字はできないよ」

「天香桂花。"てんこうけいか"って読むんです」

JH「テンコゥ、ケイカ」

すると後ろからジュニとミョンホが覗き込んで、「綺麗な言葉だね」と感嘆の声をあげた。

JH「分かるの？」

JN「なんとなくだけど」

MH「古代中国の伝説で、月の中に咲いているとされる桂の花のこと、だよね？」

「はい。美人を言い表す言葉でもあるんですよ」

MH「へえ、ヒョンにぴったりの言葉だね」

「この言葉知った時、1番にジョンハニヒョンのこと思い浮かんだんです。

美人っていうのもそうだけど、お月様みたいにいつも僕たちのこと見守ってくれてるでしょ？」

JH「......」

JN「ウェ！？もしかしてヒョン泣いてる！？笑」

MG「えっジョンハニヒョンが泣いてるってシュアヒョン！」

JS「よし写真撮っときな。あとで役立つから」

SC「何に使うつもりだよ笑」

JH「〜っ泣いてないし！！！」

きっと、俺がAみたいに日本語を操れるようになるまでには、この先途方もない時間が必要で。

こうして美しい言葉を紡いだり、誰かを感動させられるような歌にするには、人生2週目ぐらいいかないと無理なのかもしれない。

だけど、この愛おしい弟の優しい声を世界中の誰よりも近いところで聞けて、優しい言葉を向けられるに見合った、そんな存在(兄)であれる努力だけは何よりも全うし続けようと、心に誓った。