【○○の主役は我々だ!】甘えて、甘やかしてそれで【男主】 (ページ3)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:13,045 hit

グルッペンの思惑ページ3

グルッペンside

突然だが、私はいのる...いのりが好きだ。これは純愛、と言うには黒すぎた感情が常に渦巻いている。

我々だメンバーといる時はその様な感情など微塵にの感じないのだが、いのりが他の者と話すだけで相手を殺してやる気持ちになってしまう。

今日だってそうだ。大学でずっとコネシマと私といればいいものの違う男と楽しそうに笑って。

『そんな事ないよ...』

少し照れてそれを恥ずかしそう頬をかく。

一気に自分の中にある黒い感情が湧いて出てくるのが分かる。

殺してやる。

その男を

いのりの目の前で

そう思った瞬間いのるはこちらの存在に気付いたようで男をほって自分のカバンを持ちこっちに笑顔で駆け寄ってくる。

『グルちゃん!!おまたせ』

その笑顔を見るといままでいのりを崇拝していた者達の気持ちが痛く分かる。

いのりの笑顔はその黒いものを、自分の汚い部分を浄化したような気持ちになるのだ。

最近は隠すことを諦め伊達メガネもかけず、コネシマや私と会ってもいつもの様に名前を呼んで一直線に来てくれるようになった。

生徒に「我妻くんが可愛そうです」と言われたことが1回だけあった。

それはどういう事だ。と聞いたら

「私達第3者目線から見ても分かるくらいコネシマくんと教授は我妻くんに依存しすぎています。不思議な事に我妻くんはその違和感にも気付いていない」

グル「...」

「コネシマくんは多少の違和感を感じている様子ですが多分、周りの環境がすでに異常でそれに影響されてきてる感じでしょうか。」

どうやらこの生徒は感が良すぎるらしい。

話を聞く限り我妻...いのりとは距離を置いてあげてください。なんて言うものだからなんだか可笑しくなりｸｸｸｯ、と笑ってしまった。

グル「貴様如きに私達の繋がりに口出ししないで貰いたい」

その1週間後その生徒は自主退学をした。

可愛そうなのはお前の方だ。

気付かなければ卒業までずっと通っていられたのに。

その事を思い出しまたククッ、と笑うといのるが不思議そうにこちらを覗いてきた。

グル「いや、何でもないゾ。これから飯にでも行くか。美味い所連れてってやる。コネシマを呼びに行くぞ」

『!! やったー!!』

いのるは嬉しそうに先に走っていった。

...本当に、相川といい、あの生徒といい、いのるは変な虫に付かれやすい。

クルッと後ろを振り向くと先程いのると話していた男と目が合った。

数日後その生徒も大学を自主退学した。