◇２８ ページ28
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スッと離れた腕に顔を見ようと振り返る。
すると今度はその手を私の頬に添えて少しずつ距離を埋めてきた。
このままでいいのだろうか。
必死に状況を把握しようと脳内はフル回転する。
あと数センチ･･そんな時に限って、、頭をよぎってしまった。
やっぱりまだ、忘れることの出来ない紫耀の存在。
私は咄嗟に彼の肩を押してそれを遮った。
『ごめん、ッ･･やっぱり、廉くんとはこういう事出来ない』
廉「なんで？、俺のこと嫌いなん？」
なかなか答えを出さない私に廉くんは苛立っているのだろう。
高校生から知っているんだ。そんなの見れば分かる。
『ううん、違う』
廉「俺のことアイツや思っても俺はええねんでッ」
彼の口から出たのはあまりにも可愛そうな言葉。
『そんな事私にはできないッ、』
廉「････ッ」
それを受け入れたら彼を傷付けると私は知っていた。
『私がそれで癒えても、廉くんは苦しいだけでしょ？そんなの私が耐えれない」
廉「･･なんなん、それ」
『え』
廉くんの声が荒くなったのは言うまでもない。
彼の心を取り乱してしまったのは私のせいだ。
廉「そんなんただの綺麗事やんッ」
そう、言われてしまった。
廉「自分もアイツと同類になるんが嫌なだけやろッ？ほんまは自分の事ばっかなくせにッ俺の気持ちなんてこれっぽっちも分かろうとしとらんくせにッ正義感ぶんなやッ！！」
『違うの、廉くん聞いて？』
私は付き合ってないのにこういう事をするのが嫌だった。
それに関してはどんなに好きな人でも･･そう、紫耀でもだ。
ただ、それだけなのに。
廉「俺やって代わりはできるッ」
−−−−ドスッッ、。
『やめてッッ』
ベッドの上にいた私は簡単に押し倒されてしまった。
馬乗りになる廉くんは高校生の時とは違ってある程度の重さを感じる。
男の人の体、男の人の力、全部全部成長と共に変わり果ててはいたけどやっぱり面影は残したまま。
廉「なぁッお願いやからッッ」
『離してッ･･廉くんっ、！！』
必死に抵抗するけど、彼に届いているだろうか。
彼の瞳の奥はとても真っ暗だった。
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ななみ(プロフ) - 廉君と両思いになってよかったです。まるで映画みたいにドキドキ、ハラハラしながら、焦ったくなりながら、最後には温かい気持ちになりました。素敵な作品を読ませていただき、ありがとうございます。他の作品も読ませていただきます。 (2019年11月11日 1時) (
レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - muheさんのお話、Twitterやインスタでも読ませて頂いてます！このお話は特に大好きなお話なので続編希望です！これからも応援してます！ (2019年7月7日 13時) (レス) id: 41431b5220 (このIDを非表示/違反報告)
みなゆか(プロフ) - 続編だしてほしいです！！ (2019年5月29日 2時) (レス) id: f99e6b0772 (このIDを非表示/違反報告)
おむ(プロフ) - 一気に読んでしまいました(>_<)一途な廉くんが素敵で素敵で、すごく感動してきゅんきゅんしました。このお話ほんと大好きです！！ありがとうございます！ (2018年8月26日 14時) (レス) id: 45e922be8f (このIDを非表示/違反報告)
ちあ(プロフ) - はじめまして。完結おめでとうございます。読み始めたのは最近なのですが、毎回更新を楽しみにしていました。とても感動しました。何度も泣いてしまったりして...こんな素敵なお話をありがとうございます。 (2018年8月16日 13時) (レス) id: f185f740ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年7月16日 0時
