▽9 ページ9
・
休み時間、兼昼食の時間になった。
今日は売店でパンでも買おうかなと財布を出していると
自分の席の前に現れた岸くん。
岸「ジュース奢ってくださーい」
『あ、ガチなんだ(笑)』
奢るのは全然いい。
でも、そこまでしてジュースを飲みたい理由とは・・と考えたとき
多分それは違うだろうと考えた。
岸「あったりめーだろ!ほらほらっ」
私との距離を埋めようとしてくれてるのが何となく分かる。
私の腕を優しく掴んで立ち上がらせる君・・
岸「ほら行くぞっ!!」
こちらが何もしなくても、岸くんは何かしらアクションを起こしてくれるんだね、。
岸くんに連れられてやってきたのは売店のすぐ隣に位置する自動販売機。
『何飲むの?』
岸「Aと同じやつ!」
こだわりとか何もないんだ、と不思議に思い、わたしは硬貨を入れて同じボタンを2回押した。
岸「ふはっ」
『え、なに?』
急に吹き出し笑いをした岸くん。
それがなぜなのか分からない。
『なにか今ので笑う場面あった?』
岸「いや、意外だなぁーと思って」
『意外?』
それは思いがけないこと。
想像していたものとは違かったということ。
わたしはどういうイメージを持たれていたのか・・
岸「そういうの飲まなそうじゃん?」
顎でん、と指したのは買ったばかりでキンキンに冷えている2本のコーラ。
『え、そう?』
岸「オレンジ100%とか飲んでそう(笑)」
そういう君にペットボトルを1本差し出すとありがとうと言ってくれた。
自販機を見ながら君はいう。
岸「別に安いやつでよかったのに」
ガサツそうに見えて、意外とそういうところに目がいくんだね。
また1つ、岸くんをしれた気がした。
『ふふっ岸くんも意外だね!』
岸「え?」
頭に疑問符を浮かばせポカンとしている彼。
『私が飲みたかったからいいの!どうぞ飲んでくださいっ』
そう言えば君はクシャッとまた笑顔を見せてくれた。
岸「じゃぁいただきますっ!」
岸くんは、ただただいい人なだけじゃない。
そう思える自分がいた。
2690人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「平野紫耀」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まい - 岸くん。。。きゅんきゅんでした!素敵なお話ありがとうございます!! (2023年1月3日 0時) (レス) @page31 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
すかい - とても素敵な作品でした。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 切ないながらも、ハッピーエンドに繋がって良かったですね。付き合った後のストーリーも読んでみたいです。よろしくお願いします。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
えり - とっても面白くて一気に読んでしまいました。ハッピーエンドで良かったです。 (2019年2月24日 23時) (レス) id: d711019fff (このIDを非表示/違反報告)
bobrobert0830(プロフ) - 申し訳ありません。呼び捨てで投稿しちゃいました。muhe様の作品を楽しみにしております。 (2018年11月17日 23時) (レス) id: 79705ce3c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:muhe | 作成日時:2018年6月11日 21時