罰ゲーム ~Yuta.Kishi~

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それからというもの･･








わたしの生活は今まで通りに戻ったはずだった。









なのに･･









ポッカリと埋まることのないこの隙間、。









原因は分かっていたけれど、









今更どうすることも出来なかった。









それを悟った友達は私に問う。









「なんで別れちゃったの」








「結構うまくいってたのに」









『簡単に言わないでよ･･』









放課後も前となんの変りもなく、元に戻った。









見慣れた顔に、ああ本当に別れちゃったんだ･･と冷静になる。









だけど、冷静になればなるほど寂しさは増すだけで･･









「いいの？あれで」









友達が窓から見たものは校門をくぐり抜ける岸くんの姿、。









その隣には、あの子の姿もあった。









あの背中がいつも真隣にいたんだと思うととても切ない。









「いいの？譲っちゃって」








『譲るって･･』









別にわたしはあの子に岸くんを譲ったわけじゃない。








本人には幸せになってと言っておきながら、心の中では上手くいかないで欲しい･･なんて









ほんと天邪鬼だ。









それに、岸くんは価値の低い人じゃない。









譲るだなんて･･以ての外だ。









私は振ったんじゃない。









･･岸くんに振られたんだ。









岸くんの口から、望まない言葉が出るのがどうしても怖くて








これ以上も以下もない関係性に終止符を打つのが手っ取り早かった。








だから逃げた･･それだけだ。









なのに、自分で決めたはずなのに･･









岸くん、。









あなたの存在が今の私にはとても大きくて･･









別れてから好きになるなんて･･









ほんと、気付くのが遅くて嫌になる。









もっともっと、岸くんよりももっと早くに









彼を好きでいれたなら･･









今頃、幸せな未来が待っていたかもしれないのに。









やっぱり遠回りはよくない。









いい事なんて何もない。









待って待たされてを繰り返し、期待とは裏腹な答えが返ってくる。









それでも人は求めるのだろうけど･･









私はそんな時間、必要としていない。









必要としているのは、岸くんとの和解だけ。

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