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岸くんと喋っていると網越しに聞こえてきた甲高い声。
「「「キャーーッ！！！」」」
お昼というのは結構のどかな時間であるため、その違和感からどうしても離れられない。
『え、なに？』
岸くんと見合わせて金網から下の様子を伺う。
するとそこには、校庭でサッカーをしている男子が数人いた。
1人の男子がシュートを決めると、すぐさま湧き上がる黄色い声。
彼が振りむきゃ、また騒ぎはじめるそのかたまり。
『さすがだなぁー』
わたしは、関心の意で無意識にそう呟いていた。
岸「永瀬ってモテるよな」
岸くんは遠くにいる彼を見たまま私にそう告げた。
『うん、めっちゃモテるっ』
黒髪、長身でサラッと制服のシャツを腕まくり。
あれでサッカーなんかやってたら･･
そりゃモテないはずがない。
しばらくその光景を眺めていると、隣から岸くんの声が聞こえてきた。
岸「Aはさぁ」
『ん？』
岸「永瀬のこと･･カッコイイって思う？」
『へ？』
どうしてそんな事、急に聞いてくるのか。
どうしてピンポイントに廉くんを名指ししたのか･･
いろいろ疑問に思う事がたくさんあって答えに戸惑う。
なぜなら廉くんは、昔から " カッコよくてモテる " というレッテルを貼り続けられてきた人なのだ。
校庭の端っこで声援をおくる女子達ほど釘付けなわけではないが、
今さらカッコよくないと言うのもおかしい。
なんせ私は、中学から彼を知っている。
あの風格がここ最近のものではなく、昔から続くものだと知っているからだ。
『うん、カッコイイと思うよ？』
彼の表情を伺えば、少し歪ませたのに気付いてしまった。
岸「そっか･･だよなっ！！」
すぐにいつもの岸くんに戻ったけど、なんか調子が狂う。
岸くん、あなたって･･･
岸「やっぱり女子はああいうのが好きなわけねっ！おっけーおっけー」
辛い時でもいつもそんな顔をしてるわけ、？
元いた場所に戻ると一人でご飯をかきこんだ。
空元気なのがわかった瞬間、私の罪悪感はもっと重さを増した。
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まい - 岸くん。。。きゅんきゅんでした！素敵なお話ありがとうございます！！ (2023年1月3日 0時) (
レス) @page31 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
すかい - とても素敵な作品でした。ありがとうございました^ - ^ (2020年3月14日 21時) (レス) id: c9cd880fe4 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 切ないながらも、ハッピーエンドに繋がって良かったですね。付き合った後のストーリーも読んでみたいです。よろしくお願いします。 (2019年5月1日 22時) (レス) id: 5ca5d758c8 (このIDを非表示/違反報告)
えり - とっても面白くて一気に読んでしまいました。ハッピーエンドで良かったです。 (2019年2月24日 23時) (レス) id: d711019fff (このIDを非表示/違反報告)
bobrobert0830(プロフ) - 申し訳ありません。呼び捨てで投稿しちゃいました。muhe様の作品を楽しみにしております。 (2018年11月17日 23時) (レス) id: 79705ce3c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2018年6月11日 21時
