叶わないから ~Ren.Nagase~

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紫「Aせんぱぁぁあああい！！」









気付いたら、こう、。







紫耀はほんまにレアやと思う。








なんで片想いなん分かってて、あんなガツガツ行けたん？








『うぉ、平野くんか、おはよ！』







紫「おはようございますっ！」









なんか俺しか知らん姉ちゃんを、どんどんいろんな人に知られてくのが嫌で嫌で仕方ない。








姉ちゃんが優しい性格なん、分かってるからそんなん出来んやろ？








変に利用すんなや･･









ほんまは興味ないくせに、姉ちゃんは紫耀にちゃんと構ってあげる。








それを見て複雑な顔しとる岸先輩。








なんなん、ほんま･･







姉ちゃんは一人しかおらん･･








だからいずれ誰かのもんになってまうのはしゃぁないけど･･









岸「Aっ、ちょっと来い」









姉ちゃんの腕を強引に引っ張る岸先輩。








『え、ちょ、うわぁあっ？！』









そのまま自分らの教室に行ってしもうた。








ずるいよ、岸先輩は･･








俺ですら、姉ちゃんのこと、あんな強引に扱ったことはない。








姉ちゃんのこと、A、って呼び捨てできるんも、岸先輩ぐらいやし･･








なにより･･･








あの照れた真っ赤な顔、。








岸先輩はなんで気付かんの？









姉ちゃんがあの顔するんは、紛れもなく岸先輩だけやのに。








俺も、紫耀も、あの顔が欲しいのに･･








両想いなんに、なんで好きな人に好かれてんのが分からんの？









紫「なぁ、廉」







廉「ん？」






紫「どうやったら岸先輩に勝てるかな」






廉「は？」








そんなん考えこめば考えるほど、意味のない話。







勝つなんて、無理に近いやろ･･








姉ちゃんは一度誰かを好きになったらとことん好きのまんまや。









しかも相手は岸先輩やろ、？








姉ちゃんのドタイプであるうえに、人がええから･･








恨んでも恨みきれへん。








やって、姉ちゃんが悪い男を好きになるわけないやん？







今の姉ちゃんの幸せを作ってるんは、全部全部、岸先輩。







そんで、そんな岸先輩が幸せに感じるんも、全部、全部、･･姉ちゃん。







好きなら好きで、早よ告ってくれへんかな。







何もかも客観的に見えてまう俺の立場よ

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