【HQ】婿に来てええですか -2-【宮治】 (ページ8)

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56.家出少女ページ8

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背丈は同じくらい…

私と同じ中学生やろか。

？「これ貰ってええか？俺今めっちゃ腹減ってんねん」

『あ、おん、はい。…どうぞ』

ジャージを着た子達を他にも何人か見掛けた。

スポ少とか、部活の夜練かな？

？「自分目赤いな。泣いたんか？」

『え、ぁ…見んとって、！』

グイッと覗き込むようにして急に近付いてくるもんで

初めましての人に余裕もなく、ビビって後ろに一歩引く。

？「ん？あ、そのジャージ、
今日優勝したとこか。おめでとさん」

そんで着てた学校ジャージのせいで身元が簡単にバレる。

ジャージをパッと見て分かるって何？怖いやん。

『じゃ、じゃぁ、！』

？「ん？何も買わんのか？」

『うんッ、』

結局家に帰る勇気がなくて、

公園のドーム型遊具の中で一晩過ごした。

マジモンの家出少女になってもうたわ…どないしよ。

家に帰りずらくて、

おとんが配達行ってる間に家へと戻る。

お風呂はいって服も着替えて、

また外をぷらぷら歩いてこようとした時、

婆「A…ご飯、食べへんの？」

心配して声を掛けてくれた婆ちゃんに足を止める。

『お腹空かへんからいい』

婆「でもなんか口にせんと、
お粥とか柔いものでも気向かんのか？」

何か食べなあかん…

それは生きてくうえで絶対的に必要とされるもん。

でもな、今の私が動物の命貰って生きてく価値ってある？

オカンを殺したようなもんなんに…

『…婆ちゃん、私に優しくせんとって。
私な、おかんが送ってくれたもん全部捨ててん
アホやろ？最低な娘やねん』

婆「どこ行くん」

『ゴミ捨て場探してくる』