【HQ】婿に来てええですか -2-【宮治】 (ページ3)

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51.餓鬼でしたページ3

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てか、忙しいなら電話してこんくてええのに。

あと別におとんに言えば済むやん。

なんでわざわざ私と電話したがんねん。

母「ほんとに、ごめんね？
でもお母さんは、Aが活躍するの祈ってるし、
こっちで応援してるから！」

『そんな綺麗事言われて
ホンマに頑張れると思っとんの？』

オカンはいつだってそう。謝るだけ。

私は会えれば…

一緒に暮らせれば、それだけでええのに。

おかんの声を聞いとると、

色んな感情が混ざりあって、

それを消化できないから

どんどんイライラが増してくだけやった。

『そう言っとけばええと思って』

母「違うって、本当にッ」

寂しかってん…

ただ、それだけの事やったのに。

上手く伝えられないもどかしさもあったんやと思う。

母「本当にごめんね？
あ、サポーターとシューズ
古くなってきたってお父さんから聞いたよ？
新しいの通販で頼んどいたから届いたら使ってね。
メーカーとかサイズもちゃんと確認したから！」

『は？何それ
物送っとけば丸く収まる思うてるん？』

口から出てくるものに全部刺があるって、

自分でもよく分かってた。

なんかダサいなって、それも自覚はしてた。

でも素直になるにはまだまだ私はガキやった。

母「そんな訳ないでしょ、！
会いに行けないからせめてと思って……」

『そんなん仕事断って帰ってくればええやんッ』

母「それは出来ないの…ごめんね」

『ごめんごめんってさっきからそればっか！！
物なんて要らんねんッ
おかんは私の事なんて別にどうでもええんやろ？』

母「A…」

試合に勝っても滅多に涙なんて流さんのに、

ボロボロと涙腺壊して流れてきたそれに

私は意地になるだけで。

『誰の為にバレー続けてると思ってんねんッ』

母「…バレーやりたかったんじゃないの？」

『おかんが喜んでくれるからやんッ！！
私が活躍するとオカンがめちゃくちゃ喜んでくれるから、だから私バレー頑張ろってそれで』

母「…A」

『物送って頑張れってふざけんなやっ！！
もうええッ。オカンなんて知らん。大っ嫌いや！！
会いに来れへんのに母親ぶんなッ、！！」

こっちから乱暴に電話を切ったけど、

何で言いたい事ぶつけたんに、

全然スッキリせえへんかったのか。

このあとすぐに理解した。