【HQ】婿に来てええですか -2-【宮治】 (ページ2)

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50.二年前ページ2

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2年前。

つまり、中学３年生の時のこと。

強豪やったバレー部のセッターとして

私はかなり練習に力を入れていた。

__________ピピーッ！

試合終了と勝利の確定を知らせるホイッスル。

それを何度耳にしたって、

気持ちが高ぶるのは、ほんの一瞬だけ。

…今日も、来てへん。

『ただいまー、』

父「おん、A絶好調やったで！」

いつものように部活を終えて帰宅。

家に入ると、おとんが誰かと電話をしとった。

そんなん相手が誰かなんてすぐに分かった。

おかんやろうな。

父「あ、今帰ってきたわ！代わるから待っとれよ！」

『おかん？』

父「せや！予選の試合動画送ってやってん。話し！」

正直電話なんて……私は嫌いや。

やって、声聞いたら会いたなるやん。

『…もしもし、』

母「もしもし？Aっ！
予選無事に終わったらしいね！お疲れ様っ」

『おん…』

こっちの気も知らんと

仕事漬けのおかんは年中、海外勤務。

今回の試合は有給とって、絶対帰国するって。

試合生で見て応援してくれるって。

そう言ってたはずやねんけど、

そんなん口約束に過ぎないって、

私は最初から分かっててん。

だってこんなん、いつもの事やし。

やから今回も、またか…って

変に期待するんは辞めてん。

母「来月の試合の事なんだけどね、？
仕事の関係で帰国出来ないかもしれないの…」

ほら、どうせ来れへんのやろ？

やったら最初から断ってくれればええのに。

ほんま、

私の気持ちなんて、なんも分かっとらんッ。

おかんなんて存在、

私にとっちゃめちゃくちゃ邪魔くさくて、

居ても居らんくても別にええわ、なんて

そんなこと思ってた。