30.成長していた少年 ページ30
◇you side
伏「声、結構外まで丸聞こえでしたよ」
『ん?』
私の背後から歩いてきたのは、制服を着た黒髪の少年。
車から降りてきてこちらに向かってくる。
虎「あ、伏黒!おかえり!!」
恵「おう」
薔「割と早かったわね」
え、伏黒?
今悠仁は確かに、この少年に向かって伏黒と言った。
...私の知っている伏黒は一人しか居ない。
てかこの男の子...
ツンツンした黒い髪に、綺麗な美人顔。
めちゃくちゃ知っている人物に面影があった。
真「Aさんが帰ってくるから慌てて来たんだろ?汗かいてんぞ」
恵「いや、これは別に、任務で...」
クールで笑わないこの雰囲気、思い当たるのはやはりその子だけ...でも私の知っている"彼"とは、かなり声が...
悟「恵〜素直に会いたかった♡って言いなよ〜」
『げ、』
悟「待ってたくせに〜!」
伊地知に預けたはずの悟が再びこちらに戻ってくる。
そしてさっきと同様後ろからベッタリハグされた。
暑苦しいわ、マジで。
チラリと伊地知を見ると無言で両手を併せては、頭を下げている。
ううん、お前は何も悪くないよ。逆になんか御免な。
...てか、
『えっ...え?.....えッ!?』
私の中で少し大きめの衝撃だった。
『悟、今なんて言った?"恵"って言った?』
悟「んえ?うん、そうだけどー」
私を抱きしめたままの悟が私の顔を覗きながら言う。
ここにいる全員が不思議そうに首を傾げた。
そりゃ私だけだよな、皆は当然のように毎日会ってるんだし。
『この少年.....恵なの?』
恵「はい」
ご本人様が低い声でそう言う...あ、じゃぁそうなのか。
最後に会ったのは、確か中学生の時。
結構頻繁に連絡は取り合っていて、つい数時間前もやり取りはしていた。
だが帰国してもなかなか会うタイミングがなく、今日がかなり久しぶりの再会だったのだ。
『私の知ってる恵ってもっと小さくて、声も高かったんだけど』
真「そんなに違ぇのか?」
パ「男は成長すると雰囲気変わるからな〜Aは久しぶりに会うから尚更だろ」
棘「昆布っ」
『うわっえ、まじかー』
小学生の頃から知っている為、ランドセルを背負っていたあの子が?という親というよりも親戚のオバチャンの感覚。
こんなに大きくなったんだ。
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muhe(プロフ) - いこいさん» ありがとうございます!モチベに繋がります頑張ります! (6月19日 20時) (レス) id: d22ab8e63a (このIDを非表示/違反報告)
いこい - めっちゃ面白くて好きです!(普通のことしか言えなくてごめんなさい…)毎回続きが凄く楽しみになっています。これからも応援しています!! (6月10日 21時) (レス) @page40 id: 9fec290fe4 (このIDを非表示/違反報告)
muhe(プロフ) - ぽてさん» 一気見して頂けて嬉しいです。ありがとうございます!引き続き楽しんで頂けるように頑張ります! (6月4日 18時) (レス) id: d22ab8e63a (このIDを非表示/違反報告)
ぽて(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気見しました!無理せず頑張ってください!楽しみにしてます! (6月3日 15時) (レス) id: e37e791e87 (このIDを非表示/違反報告)
muhe(プロフ) - しょーゆさん» 初めまして。ありがとうございます!まだまだ続くので引き続き楽しんで頂けるよう頑張ります! (6月1日 0時) (レス) id: d22ab8e63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2023年5月27日 21時