15.一番敵に回したくない男 ページ15
◇you side
悟「俺を怒らせない方がいいよ。実力もねぇ弱者が」
男「クッ……」
呪術界じゃ、まぁそれなりの階位らしいが、私と悟を前にしたらそんな基準も呆気なく崩壊する。
悟を前にしただけで簡単に逃げていった男の背を見て世も末だな、と。
『ああいう男が一番ないわ』
悟「だな」
__________『ぁ、う゛ッ……』
知らずのうちに力んでいたのか、ヤワヤワと力が抜けて忘れかけていた痛みに息が出来ないほどまた苦しむ。
悟「つーかお前何やってんのそれ、S M プレイにでも目覚めたか?」
『こっちは冗談に乗れる余裕もねぇんだよッ悲劇のヒロインだぞ、少しは労れッ!!』
悟「思いっきり乗ってんじゃん、口だけは元気なのな」
肌けた姿に何も言わず上着を貸してくれる。
コイツ、こういう事出来んのか…ちょっと関心に変わった。
悟「……どこまでされた」
『別に何もされてねぇよ、』
悟「足壊されといてまだ強がんのか?可愛くねえー」
『いちいち騒ぐな。こういうのは慣れてる…いてッ』
しゃがみ込んで私に目線を合わせていた悟から額にデコピンを喰らう。割と痛かったぞ今の。
悟「…慣れんなよ」
サングラスの少しズレたところから悟の蒼い瞳がチラリと見えた。そっぽを向いているみたいだったけど。
悟「ん」
『何これ』
悟「噛んでろ」
『はぁ?私は犬かよッ』
腕を差し出され、瞬時に貶されたと思い込んだが、
私の足は今かなり危ない状況なのをコイツは冷静に判断出来て居るらしい。
悟「いいからほら早くしろ、お前の体、呪具の力にも反応してる。このままだとお前、足も腐んぞ」
コイツはいつも一言余計だ。
『私の手はそもそも腐ってねぇッ』
悟「…切断したくねぇだろ、ほら噛んでろ。痛いじゃ済まねぇだろうから」
悟に気を遣われるとか何か変な感じだ。
そんなの気にせずさっさと抜いてくれればいいのに。
言われるがまま、大人しく悟の腕を噛むと呪力を使いながら足に貫通した呪具を抜いてくれた。
私の血がベッタリこびり付いた呪具を放り投げると、カランッと鉄の音が響く。
悟「呪具の使い方があれじゃー痛い目見んのも時間の問題だろ」
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muhe(プロフ) - いこいさん» ありがとうございます!モチベに繋がります頑張ります! (6月19日 20時) (レス) id: d22ab8e63a (このIDを非表示/違反報告)
いこい - めっちゃ面白くて好きです!(普通のことしか言えなくてごめんなさい…)毎回続きが凄く楽しみになっています。これからも応援しています!! (6月10日 21時) (レス) @page40 id: 9fec290fe4 (このIDを非表示/違反報告)
muhe(プロフ) - ぽてさん» 一気見して頂けて嬉しいです。ありがとうございます!引き続き楽しんで頂けるように頑張ります! (6月4日 18時) (レス) id: d22ab8e63a (このIDを非表示/違反報告)
ぽて(プロフ) - めちゃめちゃ面白くて一気見しました!無理せず頑張ってください!楽しみにしてます! (6月3日 15時) (レス) id: e37e791e87 (このIDを非表示/違反報告)
muhe(プロフ) - しょーゆさん» 初めまして。ありがとうございます!まだまだ続くので引き続き楽しんで頂けるよう頑張ります! (6月1日 0時) (レス) id: d22ab8e63a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:muhe | 作成日時:2023年5月27日 21時