redriding_10 ページ10
＊紫耀side
警察沙汰になるのはいつもの事で、何回学校にチクられたか…なんて数えるのはもう辞めた。
親がいない俺は身元引受人がいない。だから警察の世話になると必ずセン公が迎えに来る。
先生「平野ッお前またか！！」
既に呆れられているのだろう、いつもさほど叱られないのだ。
だがしかし、そんなセン公でも俺の心配はしてくれるみたいだ。
先生「お前いい加減懲りないと退学なんぞ？」
紫「別に…退学になったらなったで」
退学する事で失うものもなければ得るものもない。自分の未来なんて正直どうでも良かった。
先生「相手のヤツらは骨が折れる程の怪我だったらしい。いいか？お前がやったんだぞ」
紫「自業自得だろ。売られた喧嘩を買っただけだし」
いつもなら停学処分を受けてもおかしくなかったが、、どうやら火種があっち側だという事で話が進んだらしい。
やっと警察とセン公から拘束を解かれた。
外に出れば友達が端で俺の事をずっと待っていた。
「紫耀…マジでごめんッ、俺のせいで」
裂けた口には絆創膏が貼られている。ちゃんと手当てをして貰えたのだろう。
紫「お前は何も悪い事してねぇだろ、気にすんな」
誰が悪いとか悪くないとか、そんなの考えたって結果は変わらない。
自分が正しいなんて思った事はないけれど、いつだって大人が正しいとも思った事は無いんだ。
紫「…はぁ、」
さすがに俺でも疲れることはある。
今日はもう、面倒ごとは御免だ。
誰にも絡まれないように足早に帰ろうとしていたが、
『あ、あの！！』
そういう時に限って邪魔が入る。声を聞く限り女だろう、逆ナンかよ…一気に重くなった体に怠く思いながら後ろを振り返る。
『紫耀くん、だよね？』
吸い込まれるほど澄んだ瞳に透明感は健在で、、一瞬で揺れたんだ。
予想していなかった相手に理解が追いつかない。
でも、
紫「誰？」
俺はあえて知らないフリをした。
友達でさえあんな目に合わせてしまうんだ。俺と関わりを持ったら…彼女を傷付けるに決まっている。
もう二度と、彼女に怪我なんて負わせたくなかったのだ。
そんな悲しそうな顔をして欲しい訳じゃ、ないんだよ。
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あーちゃん(プロフ) - 完結おめでとうございます！muheさんのお話が大好きなので自担以外のお話も全部読んで楽しませてもらってます；−；これからも応援してます！！(*^^*) (2022年9月12日 21時) (
レス) id: bf1357fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
ちなみ - 更新待ってました！嬉しいです。引き続き応援しています。 (2022年9月7日 16時) (レス) id: 8cd3c41795 (このIDを非表示/違反報告)
ohagi129(プロフ) - 応援したくなる〇〇ちゃんの感じが大好きです！！ヤンチャなのに実は一途な紫耀くんも、muheさんの描写でより素敵に感じます♡ (2022年8月8日 16時) (レス) @page36 id: 428451033d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きも楽しみにしています！！ (2022年7月26日 13時) (レス) @page35 id: ea96a1d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - とても大好きな物語です！更新楽しみに待っています！ (2022年5月27日 3時) (レス) id: ea96a1d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2021年6月21日 18時
