redriding_9 ページ9
＊Aside
来た道を戻るようにして彼を追う。いても立っても居られなかったのだ。
後先考えずにどんどん足を進めた。
『あ、あのっ…！』
気が付けば考え込む前にその人に声を掛けていて、今思えば、それはとても大胆な行動だったろう。
私の声に反応したその人はこちらを振り向く。
『紫耀くん、だよね？』
やっとハッキリ見ることが出来た彼の顔は傷だらけだったけど、何年も会っていなかったのに、変わらぬ面影に心が温かくなった。
紫「…」
私の顔を見るなり少し目を見開いていた彼だけど、ずっと無言のまま。
『あ…ほらっ！』
慌てて言葉を付け足した。
『小学生の時、よく一緒に遊んでたA！！覚えてる？」
紫「…誰？」
『え』
それはあまりにも予想していなかった冷めた結果だった。
見つければ、声を掛ければ、君は私にちゃんと気付いてくれると思っていたから。
紫「人違いじゃね」
『いやでも、あの、絶対そうなんです！！小3の時、紫耀くん転校しちゃったけど、それまでずっと一緒にいたし…！』
焦るようにして必死に訴える。だけど、顔色一つ変えない彼に響くことは無かった。
紫「そんな昔の事覚えてる訳ねぇだろ、つか邪魔」
私の横を素っ気なく通っていく。
…どうして、？本当に、人違いなの？それとも、私の知っている紫耀くんは変わってしまったのだろうか、。
生々しい傷を沢山負っていた君に、私は聞きたいことが山ほどあった。
『その校章ッやっぱり▲▲高だよね？不良高校って噂されてるみたいだけど、もしかして、 本当に喧嘩してるの？』
紫「だったら何だよ」
足を止めて私の問いに答えてくれたけどずっと背を向けたまま。
『なんの為にそんな事してるの？』
必死だった。彼がそんな事をするはずがないと信じていたから。
紫「お前に関係ねぇだろ、つか何なんだよいきなり話しかけてきて、目障り」
そのまま遠くなる彼を見ていることしか出来なかった。
笑えるほど簡単に、傷付いてしまった。
必死になって、声変わりする前の高めの声を脳裏で働かせた。
"寂しくなったら我慢するな。泣きたくなったらここに来いよ！俺が一緒にいてやるから！"
紫耀くん、、あの言葉は嘘だったのッ、？
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あーちゃん(プロフ) - 完結おめでとうございます！muheさんのお話が大好きなので自担以外のお話も全部読んで楽しませてもらってます；−；これからも応援してます！！(*^^*) (2022年9月12日 21時) (
レス) id: bf1357fbe3 (このIDを非表示/違反報告)
ちなみ - 更新待ってました！嬉しいです。引き続き応援しています。 (2022年9月7日 16時) (レス) id: 8cd3c41795 (このIDを非表示/違反報告)
ohagi129(プロフ) - 応援したくなる〇〇ちゃんの感じが大好きです！！ヤンチャなのに実は一途な紫耀くんも、muheさんの描写でより素敵に感じます♡ (2022年8月8日 16時) (レス) @page36 id: 428451033d (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きも楽しみにしています！！ (2022年7月26日 13時) (レス) @page35 id: ea96a1d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - とても大好きな物語です！更新楽しみに待っています！ (2022年5月27日 3時) (レス) id: ea96a1d0f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2021年6月21日 18時
