【ヒロアカ】先輩はチャラいけど誠実だった【ホークス】 (ページ9)

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そして訪れた任務当日。

敵組織のシステムデータ及び、機密情報を頂戴すべく、ヒト気のない深夜を狙う。

腹の立つ護衛(ホークス先輩)はいるけれど念の為、自分の身は自分で護れという意で拳銃を装備してきた。

「いつからそんな物騒なもの持つようになったのー？」

死角と呼べる場所に身を隠し、組織側の様子を伺っていると先輩が容赦なく話しかけて来た。

『公安ですから』

「へぇ～」

しゃがんだ足に片方の腕で頬ずえついて…つまらなそう。

『いざとなったら先輩撃ち殺しても良いんですよ』

「勘弁してよっ。Aちゃんが言うと冗談に聞こえない」

『じゃぁ真面目にお願いします。そろそろ行きましょう』

「ほぉーいっ！」

危機感がまるでない先輩が果たして護衛の役割を果たせているのかは疑問だが。

データー管理室に潜り込み、電子機器に触れる。

今、システムをいじっているところだ。

監視部屋の奴らを潰して置いた方が手取り早いが、それでは組織全体にバレるまで時間の問題。

となったらシステムに細工を施し、騙し騙しでコソコソ作業をするのが賢明だろう。

そしてお目当ての部屋へとやってきた訳だが、電気は付けずパソコンの起動ボタンを押す。

そのまま椅子に座りキーボードを打ち始めた。

「あれ、個性使わないの？」

『省エネです。よくある型なので自力で進めます』

私の個性には限度がある。いざという時の最終手段に取っておこう。

ひたすらパスワードを解いてデータを頭に暗記しているのだが、、

「ねぇまだ～？」

子供のように駄々を捏ね始めたホークス先輩。

回転椅子に反対向きで座るとそのまま私の隣にくっついて来た。

『私仕事中なんですッ邪魔しないでくださいよッ』

「ふーん。」__________ポチッ

『あ、ちょっとッそこは！！』

一番押してはいけないボタンをピンポイントに軽々と……

お陰で画面は警報表示に切り替わる。

__________【ウィーンウィーン侵入者発見！侵入者発見っ！！】

赤く奇妙なランプが私達を煽ってきた。

「あーあ、やっちゃった！」

『やっちゃったってッ先輩でしょ！！』

「へへっごめんごめ～ん！！」

この状況を少し楽しんでいるよう。反省の色なんて1ミリも感じられない。

「どうするの～？」

呑気すぎる。