【ヒロアカ】先輩はチャラいけど誠実だった【ホークス】 (ページ3)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:37,378 hit

1_母校ページ3

･

私は、ヒーロー公安委員会に所属している工作員だ。

秘密裏に敵組織の情報を得るのが主な私の役目。

平和の象徴と称された生きる伝説、オールマイト。

彼が事実上の引退をした事により、世間に与えた衝撃はとても大きかった。

ヒーローと敵の双方が在り方を変化させていく激動の時代が訪れる。

根津校長から連絡を頂いたのもこの頃だっただろうか。

話があると雄英高校に呼ばれ、校門を潜ると久しぶりの校内に懐かしむ。

出迎えてくれた先生方に深く頭を下げた。

『皆さん、お久しぶりです』

「元気そうで安心したわ！プログラム」

『ミッナイ先生。その名前で呼ぶのはもうやめてください』

学生時代からよく可愛がってくれていたミッドナイト先生はもちろんのこと、

私が高校生だった頃に在籍していた先生方はみんな健在のようで、、

『相澤先生…なんか老けました？』

目を真っ赤に充血させたボサ髪無精髭の元担任も、なんだかんだ図太く生きているみたいだ。

「出来の悪い生徒に手が掛かってるんだ。お前らの年と並ぶくらいの問題児だぞ」

『精が出ますね、感心します』

「どの口が言ってる1番の問題児」

除籍処分しまくりの先生が今年の持っている生徒はまだ誰一人として弾いていないという。

そもそも先生のクラスから卒業した人なんて、私も含め指を折って数えられるくらいの少人数なのだが。

以前、"半端に夢を追わせることほど残酷なものはない"と言っていたっけ……

それが先生なりの優しさだとすれば、きっと伸び代のあるヒーローのヒヨっ子ちゃん達が勢揃いなのだろう。

ましてや今年の一年生は何かと事件に巻き込まれている。

現実を間近に見ても退学を申し出るものが居ないのもなかなか珍しい。

きっと精神面でも強い子達なのだろう。

全寮制になったのも今年から。常日頃からお互いがお互いを高め合っている…というところだろうか。

『校長直々に連絡を頂きました。詳しい事は会って話すと…何か学校絡みの最重要案件でしょうか？』

「ここは学校だぞ。お前が所属する組織と一緒にするな」

『…すみません、職業病で』

この仕事をしているとどうしても協力者を必要とする。

敵組織に潜入したとて、私の任務はホークス先輩と違って短期戦が殆ど。

いつでも援護出来るようにと、先生方を始めプロヒーロー達には素性を明かしている。