【ヒロアカ】先輩はチャラいけど誠実だった【ホークス】 (ページ13)

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11_デートのお誘いページ13

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欲求がぶっ飛んでいて尚且つド直球。

それに交換条件ほど、ずるいものは無い。

『普通に嫌ですッ絶対嫌ですッ』

「えぇー」

私とデートしたところで、先輩側にどんな利益があるのか、。

『えーじゃないですッてかそもそもその飴私のですしッ返してくださいッ！！』

隙を狙って先輩から勢いよく飴を奪い取る。

「んー釣れないなぁ、」

慌てて舐める私を面白がっているのか、柵にもたれかかったままジーッと眺めてくる。

「たまにはいいじゃんデート、奢るからさっ」

『だから嫌です』

そして駄目押しするように……

あざとく強請られましても、。

「じゃぁご飯っ。ね？行こ？」

『言い方変えただけじゃないですか』

しつこい先輩に分かりやすく顔を歪めて反抗する。

……でも気が付くとホークス先輩のいつものニヤケ顔が取れていて。

｢Aちゃん、最近飴ばっかじゃん。それじゃぁ俺マジで心配」

真面目なトーンで言うもんだから、冷たい夜風と同時に体がひんやりする。

「また痩せたでしょ。栄養失調で仕事に支障でても言い訳できないよ？」

食にこだわりがなければ興味もない。

飴や甘い物も個性の為に仕方なく食べているに近いのだ。

『何食べたらいいか分かんないんですもん。……先輩みたいに美味しいものも知らないし』

「だからその為の俺じゃん？」

嬉しそうに自分のことを指さしては促してくる。

この人、相当私をご飯に連れて行きたいみたいだ。

『確かに先輩、お店いっぱい知ってますもんね』

「どこでも連れてくよー？」

公安の仕事はミスが決して許されない。

まぁ、どの仕事に関しても社会人として当たり前に求められる事だが。

ちょっとの気の緩みやトラブルも命取り……そうなると自己管理も徹底したいところだろう。

同級生達はみんなヒーロー活動でスケジュールがあわないし、そもそも「飲みに行こー！」なんてフレンドリーに誘える性格でもない。

ホークス先輩がフットワークの軽い人じゃなきゃ機会なんて早々に現れないし。

『じゃー……偶には、いいかな』

今じゃ全ての言動が冗談なのか本気なのかよく見抜けないし、昔のカッコ良さとはどこか違うのだが。

それでもやっぱり一番最初に憧れた人。信じた人。

「お！決まりだねっ」

先輩のお誘いを引き受けることにした。