二人の女神~sho.ren~ (ページ31)

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twin venus_31 ページ31

＊永瀬side

妹の結を背中に隠して、庇うようにキッと俺を睨んでくるA。

まぁそれは別にいつもの事やから何も思わんけど、、

何でその隣に紫耀がおんねん。

俺は結を追い掛けて教室に入っただけやのに…

最っ悪やわ。

廉「お前は結に甘いねんて、付き合わされるこっちの身にもなれやっ！」

『危機感ない結ちゃん放ったらかしにしたのは廉でしょー？自業自得だよっ』

俺とAが言い合いをしてるのに、結は微塵たりとも罪悪感の顔を見せない。妹やしな…そういう奴や。

紫「お前らって家でもそんな賑やかなの？」

廉「あ？」

シャーペンから無駄に芯を出してはつまらなそうに俺らを見てくる。そういやコイツも結と同じやったわ。

妹「平野くんじゃーん！やっほー！」

紫「おう」

『え、そこ接点あったっけ？』

妹「去年同じクラスだったから！」

『そっか！』

妹「あと補習仲間っ」

紫「やめろよそのくくり」

能天気な結に分かりやすく嫌そうな顔をしている。

紫「Aちゃんコイツら無視して、」

『え、』

双子やのにちゃーんと片方だけにアプローチ掛けててイライラが止まらない。何やねんコイツ。

妹「えーずるいお姉ちゃんに教えて貰ってんの？なら結もここにくるー！」

廉「おいッお前全教科赤点やろ教室戻んぞ」

『紫耀くんと一緒に教えた方が早いんじゃない？』

妹「いえーいっ！！」

Aは結と違って恋愛っ気がないから平気で空気を読まない。

紫耀は黙ってたけどめちゃくちゃ不服そうで見てるこっちはオモロかった。

紫「そういえば勝負どうだったの？」

『ああ！廉との勝負？』

何で紫耀がその話知ってんねん、。

……てか、最初はAと紫耀が2人きりになるん、阻止できると思って乗り気やったけど、、

紫「Aちゃん」

『ん？』

紫「顔にゴミついてる。とってい？」

『え、うん』

紫「目瞑って」

『あ、はい……』

紫「もういいよー」

『ありがとう！』

紫「Aちゃんってまつげ長いよね」

『え、そう？』

紫「うん。女の子って感じする」

何分かりやすく照れてんねん……普通に地獄やわ。

妹「ちょっと廉っ貧乏揺すりやめてよ！！揺れ伝わって書けない」

廉「あれ見て平気な方がおかしいわ」