二人の女神~sho.ren~ (ページ28)

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twin venus_28 ページ28

＊Aside

" 好きな奴でもできたん？ " と言われて真っ先に頭の中に浮かんだのは……あの人。

廉「俺言ったやん...お前は眼鏡でええって」

周りは今日の私を絶賛してくれたというのに、廉だけが真逆の反応をする。

なに？私に何か嫌味でもあるの、？

『アイツの言う事間に受けなくていいって言われたんだもん』

廉「は？だれにや」

『え、...紫耀くん』

彼の名前を出そうか一瞬悩んだけど、反抗心の方が勝ってしまって結果普通に言ってしまった。

廉の反応はというと……

廉「はぁッ、やっぱアイツかよ！！」

予想ができていたのか眉毛をひそめて頭をガシガシかいている。

『紫耀くんはこっちの方が良いって褒めてくれたもんっ』

廉「女慣れしとる奴に言われてその気になっとるだけやん、だっさ！！」

『その気って...そういうんじゃない！！」

モテそうだし、確かに女慣れしてるのかもしれないけど、別にチャラくは感じない。

『なんなら廉より余っ程人当たりいいよ』

廉「人当たりね～アイツ口上手いから。遊ばれてんねんで？アイツの言う事真に受けんな」

二人して同じ事を言うから、もう私からしたら何が何だかよく分からない。

純粋に受け止めると、そんなに痛い目を見ますか？

『てか結ちゃんは？』

廉「4組のやつとクレープ食いに隣の駅まで行ったわ」

『え、明日テストなのに？』

呑気に漫画を読んでいる廉も廉だが、この人は勉強ができてしまうから論外。

心配なのは結ちゃんだ。

廉「ええんちゃう？アイツどうせ赤点やし」

『もうっひとごとだと思って！！てか廉も勉強したら？漫画なんて読んでないでさぁ！！』

廉「俺余裕やもん」

『ムカつく...調子乗ってると点落とすからね？』

いつか痛い目を見ろ……と、心の中で唱えながら自分は健気に勉強を続ける。

廉「賭けるか？」

何を企んでいるのか……廉が余裕そうに笑いながら言ってきた。

『...なにを？』

廉「今回のテストで俺のが順位上やったら俺の言う事ひとつ聞くっていう」

『いいよっ！！でももし私の方が上だったらその時は責任もって廉が結ちゃんに補習付き合ってあげてよね』

廉「おう。ええよー」

間延びした返事……ほんと呑気。危機感ゼロ。

絶対私の方が良い点採るんだから。