二人の女神~sho.ren~ (ページ26)

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twin venus_26 ページ26

＊Aside

少し気にはなっているけど、ストレートに "恋" と表現されると恥ずかしい。

『ち違うよッ、！コンタクトにしたら？って言われたからちょっと試しに』

妹「ふーん♪お姉ちゃんにそんな事言う男子がうちの学校にいるって事ね～やるじゃんそいつ」

私の色恋沙汰に興味津々の結ちゃんは、音符が見えてきそうなくらいに楽しそうだった。

妹「どうせなら度ありのカラコンにしようよ」

『え、カラコン？』

妹「ナチュラルで盛れるやつ！この際だから可愛くなっちゃえ！！」

廉「おい結。趣旨変わってんぞ」

妹「いいじゃーん！お姉ちゃんは私と違って品があるんだから」

_______次の日。

いつもじゃ遅刻ギリギリなくせに、こういう時だけ張り切って早起きできちゃう乙女な妹。

妹「めちゃくちゃ可愛くしてあげるから任せて！！」

『あ、うん…コンタクトの入れ方教えてって言っただけなんだけどな、』

なんだか、予定になかったのにいろいろ結ちゃんにいじられて…足し算足し算。

髪の毛はゆる巻にメイクもバッチリ。イメチェンはかなり大袈裟なものとなっていた。

登校するなり知らない人からもジロジロ見られる。

…嫌だな、。

学年の廊下を歩いていると、みんなが不思議そうに集まってきた。

「え、どっち？」

『えっと…』

この子達は結ちゃんと仲のいい隣のクラス。急に話し掛けられたから人見知りが発動していた。

「黒髪だからAちゃん？」

『そ、そうです』

「えー！！一瞬誰か分かんなかった！！」

「めちゃくちゃ似合ってんね！可愛い」

『あ、ありがとうっ』

自分の意思では無いけど、 " 似合ってる " と言われる事がこんなに嬉しいだなんて…

普段は全く男子と会話をしないけれど、この日はやたらと挨拶をされた。

紫「モテモテだねっ」

『え、あ…紫耀くん』

いつも知らぬ間に現れる紫耀くん。

私の身なりを見て少し困っている様子だった。

紫「どうした？お洒落に芽生えちゃった感じ？」

『あ、いやこれは結ちゃんがノッちゃって…ははっ』

紫「ふーん。アイツに報酬与えて毎日これで来てもらおうかな笑」

『へ？』

紫「可愛いじゃんっすごい似合ってるよ！」

みんなに似合ってると言われて、確かに嬉しいのは嬉しかったけど…

紫耀くんに言われた途端に胸の奥が騒がしくなって、なんだかとても慣れなかった。