二人の女神~sho.ren~ (ページ16)

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twin venus_16 ページ16

＊Aside

紫「Aちゃんって合コンとか来るんだ～」

『えッ違うっ、！！今日はたまたま…』

紫「ふはっ、そんな必死になんないでよっ。どうせ数合わせでついてきたんでしょ？俺もだから」

周りは洒落たカクテルみたいなジュールを飲んでるけど…あれってノンアルかな？

何となく聞くのは野暮な気がして控えたけど…

紫「俺お茶にするからAちゃんも頼みたいの頼みな？」

『え』

メニュー表を見ていると隣からボソッと囁かれた。

紫「アイツら強制はしないと思うから好きなの頼んで大丈夫だよ」

色々と察してくれたことによって、紫耀くんの優しさに触れる。

「二人は何飲む〜？」

紫「俺、緑茶！」

「私はアイスティーでっ」

「りょーかーい！」

ソフトドリンクを頼んで何か嫌な空気になったらどうしようと思ってたけど、、

紫「ほらねっ。大丈夫だったでしょ？」

『うん。ありがとうっ』

どうやら自分が考え過ぎていたようだ。

そのまま輪の端っこで、紫耀くんとゆっくりお話をしていたのだが。

「へぇ双子なんだ～」

妹「そうなの！！」

元々テンションの高さが違うのもあって聞きたくなくても会話が漏れてくる。

「どっちがお姉ちゃん？」

妹「あっちが姉で私が妹～！」

「あーなんかそんな感じする」

妹「それどういう意味ー？」

結ちゃんは友達が多いし顔も広いから、人数合わせなんて誘える人は沢山いただろうに…

多分今日の私は、結ちゃんのアクセサリーなんだろうな...いや、今日に限らないのかも。

紫「Aちゃん大丈夫？」

『え？あ…、、うん、』

あっという間の二時間も、私からしたらとても長い二時間だった。隣に紫耀くんが居なかったらもっと苦痛だったかも。

場は盛り上がってどうやら二次会に行くらしいけど、高校生が二次会って補導されたらどうするんだろ。

既に結ちゃんは何回か警察のお世話になっちゃってるけど。

『結ちゃん、私先に帰るから早めに帰ってくるんだよ？』

妹「はーいっ！！」

きっと私が帰ろうと言っても聞く耳持たないだろうし、慣れないことはしない方が良いと判断してそそくさ帰ることにした。

『紫耀くんも二次会行くの？』

紫「行かない。帰るよ」

『だよね』

人数合わせで来ただけあって彼も周りのノリには少し疲れているようだった。