二人の女神~sho.ren~ (ページ13)

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twin venus_13 ページ13

＊Aside

『…はぁ、、』

最近、気が付くと大きな溜め息ばかり…

余り良くないなと思って我慢すれば、逆にそっちの方が体に悪いだろう。

私はただ普通に、皆みたく女子高生らしい体験をしてみたいだけ。昔みたいに…廉と結ちゃんと三人で仲良くいたいのに…

『きっと結ちゃんは、私が邪魔なんだろうな…』

双子っていつでもニコイチのように思われる事があるけど、私達はきっとそれに当てはまらない。

図書室でテスト勉強をしていたのだが…脳内はその事ばかりに支配されて全く捗らない。

－－－ガタガタッ…バサッ。

その時、奥の棚から本が落ちた。気にしていなかったが、一人の気配を感じる。

『え...だ、誰？』

呼び掛けたのに誰もいなかったらどうしよう…なんて少しホラーな事を考える。でも本棚からチラリと顔を出したのは、、

紫「…ごめん、バレた？」

『紫耀くんっ、！？』

ヒヒッと笑って誤魔化す彼は最近よく私の前に現れる。バド部ってそんなに暇なのかな、？

紫「隣座ってもいい？」

『あ、うん。私もう戻るからどうぞッ』

紫「え、帰っちゃうの？」

『うん』

広げていたノートやら教科書やらを急いで片付ける。

紫「え、ちょッ行かないでよ！！」

机を綺麗にしてそのまま立ち上がろうとしたのだが、紫耀くんに慌てて止められた。

紫「俺がここに来た意味なくなるじゃんっ！！」

『え？』

彼がここに来た意味…とは何なのか。直接聞くのも野暮ったく一人で黙々と考える。

とりあえず教科書を開いて再び勉強体勢に入るが、、

『あれ、勉強しに来たわけじゃないの？』

紫「まぁ、うん」

私の向かい席に座る紫耀くんは頬ずえをついてこちらをジッと見てくる。

紫「Aちゃんって目悪いの？」

『あ、うん。』

コンタクトが怖いのもあって未だ眼鏡を愛用中。

紫「授業中ずっと掛けてるよね」

『え、...気付いてたんだ』

紫「割といつも見てるから」

小顔でシュッとした輪郭…それだけでも美しいのに、。

その中に綺麗なパーツがギュッと詰まってて、ただいるだけなのに眩しかった。

『あの、あんま見ないでっ』

紫「ん？あーごめんごめんっ」

廉だって紫耀くんと並ぶほど端正な顔をしてるのに、、何なんだろ、この気持ち。