cinderella_105 ページ8
･
『おはようございます』
自分の配属されている部署へといつものように足を運ぶ朝。
チラリと私を見てはコソコソと世間話が耐えない。
そんな居心地の良くない朝はいつも清々しさに掛けていた。
自分の席へと足を運ぶとその椅子には私のものでは無いブランドバッグが置かれている。
それは誰かに聞かなくても分かる。
隣の席のミカさんのものだった。
『あの、すみません...』
気付いていない彼女に一応、遠慮気味に声を掛ける。
でも私に気付いた彼女は明らかに気だるそうな表情をした。
ミカ「あれ、今日はサボりじゃないんですね〜」
片手にコンパクトミラーをもってマスカラを付けていた彼女は嫌味たっぷりに私を挑発する。
甘ったるい香水に仕事をするには相応しくないほど浮ついた身なり。
数年前の自分ならきっぱり留めをさせただろうに...
ミカ「Aさんって本当にお嬢様なんですか〜？」
『え？』
席について淡々と仕事を進めていると不意に声を掛けられた。
ミカ「なんかお嬢様の割には普通ですよねッ、地味っていうか、隣並んでて永瀬さんが可愛そう」
育ち方のせいで散々なことを言われてきたのは今に始まったことじゃない。
そんな私がわざと地味な身なりをしてるなんてこの人に分かるわけがない。
きっと彼女から見たらなんの苦労もなしに贅沢な暮らしをし続けてきた、世間知らずのお嬢様にしか見えてないのだろう。
『仕事場はあくまでも仕事をする場です。オシャレなんてする必要ないですから』
女特有のネチッこさで言い返してはみたものの、
ミカ「職場で彼氏とイチャついてる人に言われたくないんですけどぉ〜」
婚約者が次期社長となるとこういう妬みは日常に溢れかえっている。
言い返すだけ無駄なのだ。
そして一日はため息と共に過ぎていく。
「「お疲れ様でした」」
定時になると次々と帰る社員をよそに、私も帰る支度を進める。
今日は廉くんが食事に行くと言っていたからトイレで身なりを整えなくてはならない。
その時、
ミカ「あ、Aさーんこれお願いしまーす」
−−−ドサッッ！！
隣のミカさんは私の机に分厚い書類を乱暴に置いた。
『...え？』
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lemon09(プロフ) - 続編楽しみにしてます...！ (2020年11月7日 3時) (
レス) id: 2975f730a7 (このIDを非表示/違反報告)
めめ - 完結おめでとうございます！お腹の子はどうなったのか、岸くんとのその後など、とても続編作って欲しいです(*^ω^*) (2020年5月24日 7時) (レス) id: 2ec07d2c53 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 完結おめでとうございます！！楽しかったです、ありがとうございました。廉くんがどうなったのか、直接じゃないけど書かれてて…切ないですね…また最初から読み返します！！muheさんの作品大好きです。 (2020年5月11日 20時) (レス) id: 91234daa41 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 完結おめでとうございます！岸くんのところに戻れてよかった！お腹の子はれんくんの子ですか、、？このあとがどうなるか気になります(>_<)続編読みたいです！ (2020年5月11日 20時) (レス) id: 0a93db3cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - とっても面白かったです！サナトリウムに入った廉くん気になります、、続篇読みたいです！ (2020年5月11日 18時) (レス) id: e113544416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2019年6月23日 0時
