cinderella_102 ページ5
･
気が付くととっくに時間が経過しているものだ。
予定の時間に間に合わなかった廉くんをよそに、彼の両親と対面する。
廉父「高校生の時以来だねっ」
『はい、ご無沙汰しております...』
廉くんのご両親を前にいつの間にか緊張しなくなっていた。
廉母「相変わらず品が漂うわね〜」
廉父「アイツには勿体ないくらいだよ！」
『ありがとうございます...』
だがそれと同時に、愛想笑いが上手くなってしまったようだ。
そんな私の感情なんてこの場では何も重視されない。
重視しているのは私たちの結婚後のことだ。
父「式や結婚パーティーも今日のうちに日程を決めた方がいいと思うんだ。廉くんが揃ったら話を進めよう」
『...はい』
神「...」
私の父は跡継ぎに煩い。両社の企業に利益が増えると考えている。
今後の仕事のことも、廉くんは何も言ってくれなかった。
...ねぇ、どうして？
私の事、信用してなかったの、？
そんな事勝手に決められて、事を進められて...そんな人と幸せな未来なんて作れるかな？
私は廉くんを信じていいのか、正直不安で仕方がない。
暫くすると仕事終わりの廉くんが現れた。
廉「遅くなりました、すみません」
上品さが漂うスーツをまとい、私の隣の席に腰を落とす。
廉「A、ただいま」
「...おかえりなさい」
自分の顔が曇っている事は鏡を見なくたって分かる。
彼の顔を見るとまた何かを悟られてしまいそうでとにかく怖かった。
だけど、ずっと下を向いているのもあまりよくは思われないだろう。
廉「なんで下ばっか向いてるん？」
周りに聞こえないような小声でボソリと呟いた廉くん。
『...いや、』
ピクリと機敏に反応すると彼もまた彼で複雑そうな表情を浮かべた。
何を思っているのか、この際全てをぶちまけて欲しいと思ったけど...
父「ところで廉くん、今後の事なんだが」
廉「はい」
この場では到底無理に等しいだろう。
誰か早くこの時から、この人生から私を解放して。
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lemon09(プロフ) - 続編楽しみにしてます...！ (2020年11月7日 3時) (
レス) id: 2975f730a7 (このIDを非表示/違反報告)
めめ - 完結おめでとうございます！お腹の子はどうなったのか、岸くんとのその後など、とても続編作って欲しいです(*^ω^*) (2020年5月24日 7時) (レス) id: 2ec07d2c53 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - 完結おめでとうございます！！楽しかったです、ありがとうございました。廉くんがどうなったのか、直接じゃないけど書かれてて…切ないですね…また最初から読み返します！！muheさんの作品大好きです。 (2020年5月11日 20時) (レス) id: 91234daa41 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 完結おめでとうございます！岸くんのところに戻れてよかった！お腹の子はれんくんの子ですか、、？このあとがどうなるか気になります(>_<)続編読みたいです！ (2020年5月11日 20時) (レス) id: 0a93db3cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ(プロフ) - とっても面白かったです！サナトリウムに入った廉くん気になります、、続篇読みたいです！ (2020年5月11日 18時) (レス) id: e113544416 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2019年6月23日 0時
