Vanilla_34 ページ34
＊廉サイド
酔うといつも空元気なテンションやったけど、
『私って幸せ者だなぁ〜』
分かりやすいくらい酔い方が違う。
そのきっかけを作ったんが俺やって気付くと、内心はかなり嬉しかったり。
せやけど、
廉「寝ちゃったよ、」
バニラアイスを頼んだ癖に、そのままテーブルで寝てしまった。
相変わらず溶かすんだよな、。
閉店対応に追われて、店にはスタッフも客もいなくなってしまって二人きり。
店の中からブランケット持ってきて、いつもみたいに肩に掛けてあげようとしたんやけど、
『んん、…』
タイミングよく起きたらしい。
目を擦る仕草だけでなんでそんなに色っぽいのか、。
それは永遠の疑問だ。
『…あ、寝ちゃってた』
ぽわんと寝惚けた雰囲気をそのままに、
少しだけ酔いが覚めたのか顔を歪めて反省しとる。
廉「学習能力無さすぎやろ」
『ごめん、あ…また溶かしちゃった』
溶け切ったバニラアイスを見つめて片手で頭を抱え始めた。
廉「それもいつもの事やけどね？」
慣れたように、いつものように、
それを容赦なく喉に流し込む。
その姿を見て、今日は店員と客ではないと自分に言って見せた。
『ん？』
唇にはみ出たバニラアイスを、拭い取るように下からキスをした。
Aさんの反応はと言うと…
『ちょッ…へっ！？ここお店だよ？』
一気に酔いが覚めたのか、目を見開いては少しびっくりしている。
廉「もう誰も居らへんよ」
もう一度キスをすれば、酔う時よりも遥かに顔を赤らめる。
それは、アルコール混じりの少し大人なキスだったけど
廉「…あっま、」
ほのかに感じる甘いバニラは
これからも彼女とのキスでしか味わえないだろう。
溶かしたバニラ 〜Ren.Nagase〜 【Fin】
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ゆー - 前から見させて頂いていて、今回の小説も面白いです！更新楽しみにしております。 (2020年2月12日 1時) (
レス) id: 7ed49a0414 (このIDを非表示/違反報告)
白米王女(プロフ) - もしよければ続きで裏出して欲しいです… (2020年1月14日 22時) (レス) id: 771a82acdb (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年10月27日 22時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2019年6月22日 20時
