Vanilla_30 ページ30
＊あなたサイド
始まりはバーの客と店員だった。
会うのは決まって金曜日の夜、だけ。
でも、
廉「あ、今度の日曜日さ、ご飯どこ行く？」
こうやって関係が変わるとその変化にいちいち心が跳ねて喜ぶ。
『んーパスタ食べたいなっ』
この、純粋に恋を楽しむ感じが久しぶりすぎて、
何歳になっても女は乙女になれるらしい。
酷く傷ついた前の恋愛に、半ばはもう飽き飽きしていて、
もう当分、恋愛はいいかなって思ってたのに、、
廉くんを見ているとそんな過去の自分が恥晒しだとしたってもうなんだって良くなっていた。
廉「ん、電話鳴ってんで？」
『へ？』
廉くんに指を刺されて細かく揺れ動くスマホを手に取った。
画面には話題になっていたカイちゃんの文字。
廉「出てええよ」
『うん、ありがとう』
その場でスマホを耳に当てた。
海「もしもし姉ちゃん？」
『カイちゃんどうしたの？？』
海「大会の日決まったよ！！」
『ほんと！？』
年に1度だけ、日本でダンスの大会が行われる。
彼はそれで日本に帰ってきていたらしい。
『いつ？』
海「今月の第3日曜日っ！！」
ついさっき、廉くんとその話をしていただけあって急にバツが悪くなる。
『ごめん、その日行けない』
海「はっ？え...なんでッ」
『廉くんとご飯に行く約束してたから…』
海「廉くんって...この前の奴？」
『うん、今の彼氏...』
チラッと前を向けば廉くんは黙ったまま待ってくれていた。
海「...」
それと同じくして、少し長めの沈黙が続く。
そしてやっと電話越しにカイちゃんが喋り始めたと思えば、、
海「...断ってよ」
そんな我が儘だった。
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ゆー - 前から見させて頂いていて、今回の小説も面白いです！更新楽しみにしております。 (2020年2月12日 1時) (
レス) id: 7ed49a0414 (このIDを非表示/違反報告)
白米王女(プロフ) - もしよければ続きで裏出して欲しいです… (2020年1月14日 22時) (レス) id: 771a82acdb (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年10月27日 22時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：muhe
| 作成日時：2019年6月22日 20時
