Vanilla_2 ページ2
･
その疑問は知らぬ間に俺の心に住み着いていて…
『れんくーんっ、ワインのカクテル作って！！』
廉「…一杯だけですよ？」
『やったぁ〜！！廉くんだぁーいすきっ！！』
その気なんてないのは充分承知やけど、、酔ってるって分かっててもいちいち胸が跳ね上がる。
歳上の泥酔した女性に想いを寄せてるなんて、なんか恥ずかしすぎるやろ。
でも、俺は純粋に恋してんねん、。
ほんまはちゃんと記憶が残る状態で渡したかったけど、、
ずっと持っとくのも野暮ったい。
廉「Aさん」
『んー？』
廉「これ、この前忘れてきましたよ」
やっと渡せたそのピアス。
…だけど、
『あ、それカイちゃんがくれたやつ〜！！ここにあったんだぁ〜〜』
華奢に揺れるピアスを受け取った彼女の口からは呆気なく男の名前が出てきた。
ほんま、ふざけとんの？
まぁ、本人酔っとるからしゃぁないけど、、
会えて嬉しいのに、なんか無茶苦茶やわ。
Aさんはそのピアスを大事そうに見つめとって、胸の奥がモヤッたい。
そりゃこんだけ美人やったら男は寄ってくるやろ。
実際、俺やってその中に含まれとるし。
でも、
『れんくーん私酔っちゃったぁぁ〜』
廉「知ってます」
俺の名前はいつだって簡単に出てくる。
それがちょっとだけ優越感に浸れんねん。
『でもまだ2杯しか飲んでないよぉ〜？』
廉「ここではそうですけど、他のお店でも飲んできたんですよね？飲み過ぎです」
いつも帰る時に俺がどんだけ心配してるか、この人には通じないらしい。
『えええ〜？？廉くんのカクテル飲みたいいいいい』
可愛く駄々をこねられても無理だ。
廉「もういつもの頼んだらどーすか？」
これ以上アルコールを飲ますのは俺が許さない。
彼氏でもないし、営業妨害と言われたらそこまでやけど…
やって俺との時間を酒で忘れられたら嫌やもん。
『じゃぁいつものバニラアイスぅ！』
グロスを付けた唇を尖らせて、この人ホンマに社会人やんな？
でも不覚にも可愛いと思ってしまったらそこで自分の負け。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2910人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「永瀬廉」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆー - 前から見させて頂いていて、今回の小説も面白いです！更新楽しみにしております。 (2020年2月12日 1時) (
レス) id: 7ed49a0414 (このIDを非表示/違反報告)
白米王女(プロフ) - もしよければ続きで裏出して欲しいです… (2020年1月14日 22時) (レス) id: 771a82acdb (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2019年10月27日 22時) (レス) id: a50c63b20c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：muhe
| 作成日時：2019年6月22日 20時
